株価指数先物【引け後コメント】 米国次第ではNTリバランスの動きが強まる可能性

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪9月限
日経225先物 28760 +130 (+0.45%)
TOPIX先物  1954.5 +20.0 (+1.03%)

 日経225先物(9月限)は前日比130円高の2万8760円で取引を終了。寄り付きは2万8730円とシカゴ先物清算値(2万8785円)を下回って始まり、現物の寄り付き直後には2万8670円まで軟化する場面が見られた。ただし、前場半ばにかけて切り返すと、一時2万8830円まで上げ幅を拡大させており、その後は2万8720円~2万8800円辺りでの狭いレンジ推移が続いた。

 米国市場での景気敏感株を中心とした物色の流れを受けて、東京市場でもTOPIX型のインデックス買いが断続的に入る形となり、東証1部の騰落銘柄は値上がり数が8割を占めた。一方で、米マイクロン・テクノロジーの決算後の弱い動きに加え、アナリストによる半導体銘柄への格下げの動きもあり、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>といった指数インパクトの大きい値がさハイテク株が下落。また、引け後にユニクロの既存店売上高の発表を控えていたファーストリテイリング<9983>が引けにかけて弱含んだことも日経平均株価の重荷となった。

 なお、前日に海運セクターの下落が目立っていたこともあり、昨夕に上方修正を発表した郵船<9101>の株価反応も注目された。買い先行後に売りに押されたものの、前場半ば以降に切り返してプラスに転じており、こうした値動きも景気敏感株への買い安心感に繋がった。結果的にはTOPIX型のインデックス買いに向かわせたことから、NT倍率は先物中心限月で14.71倍に低下し、安いところでは14.69倍と14.70倍を下回る場面も見られた。

 雇用統計の結果を受けた米国市場の反応や長期金利の動向次第では、NT倍率の下落、または上昇といった形でのNTリバランスの動きが強まる可能性があるため、注目しておきたい。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが2190枚、BNPパリバが330枚程度の売り越しに対して、JPモルガンが590枚、野村が560枚、クレディスイスが400枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが2220枚、野村が1160枚、ABNアムロが1050枚、SMBC日興が1050枚程度の売り越しに対して、クレディスイスが1910枚、JPモルガンが1360枚、シティが1190枚、バークレイズが1150枚程度の買い越しだった。ABNアムロについては裁定買い(先物売り・現物買い)と見られ、クレディスイスはショートカバーの動きに。

株探ニュース

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