ウクライナ情勢が緊迫化しており、ロンドン時間にはリスク回避の雰囲気が強まっていた。ただ、ロシアのラブロフ外相が対話継続でプーチン大統領が了承したと述べたことで、ひとまず懸念が一服している。しかし、米株式市場でダウ平均は下げが続き、為替市場もドル高の動きが継続。米国債利回りも上昇に転じている。ウクライナ情勢も去ることながら、先週の強い米消費者物価指数(CPI)を受けた、高インフレの長期化とFRBの積極利上げへの警戒感が再び市場をリードしているのかもしれない。 先週の強い米CPIを受けて市場ではFRBの利上げ期待が一層強まっている。FF金利先物市場では、若干ではあるが、3月のFOMCを待たずに利上げを実施する可能性を織り込む動きまで出ている状況。ただ、高インフレではあるものの、あくまで緊急時ではないことから、可能性はかなり低いとの見方も多い。 しかし、0.25%ずつの利上げと仮定して、FRBによる年内7回の利上げを期待する見方は一層強まっている。年末までに1.75%-2.00%までの利上げを見込む動き。市場の一部からは景気への影響を考慮すれば、FRBは過度に積極的に動くべきではないとの意見も多い。一方、そこまで利上げを実施しても景気後退に陥ることはないとの声も出ている状況だ。 いすれにしろ、為替市場はドル高の反応が強まっており、ユーロドルは1.12ドル台に一時下落し、ドル円は115.60円近辺まで買い戻されている。 USD/JPY 115.60 EUR/USD 1.1301 GBP/USD 1.3521 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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