きょうの為替市場はウクライナ情勢の緊迫化や米利上げ期待の強まりでドル買いが優勢となる中、ユーロドルは売りに押されており、一時1.13ドル台を割り込む場面も見られた。きょうの下げで21日線を下放れる展開が見られており、明日以降の動きが警戒される。 市場では先日のECB理事会を受けて、ECBの年内利上げを視野に入れる動きが出ている。年内にマイナス0.5%となっている中銀預金金利をゼロまで復活させるとのタカ派な見方も出ているようだ。 ただ、ECBの利上げに反対の意見も少なくない。その理由として、循環的側面、つまりユーロ圏経済がまだ回復過程にある中、物価上昇は購買力を低下させ、経済成長を鈍化させる。米国と異なり、ユーロ圏の賃金上昇はいまのところ非常に緩やかだと指摘した。また、足元の物価上昇は特にエネルギー価格上昇によるところが大きく、これは国際的なものである点も理由として挙げている。 本日はラガルドECB総裁の講演が行われていたが、インフレは短期的に高止まりする可能性が高い一方、今年中に鈍化するとの見解を繰り返した。また、政策調整は段階的に行われるとも述べていた。 EUR/USD 1.1300 EUR/JPY 130.79 EUR/GBP 0.8363 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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