■今週の相場ポイント 1.日経平均は2週ぶりに上昇、米株の波乱局面が続くなかしぶとくプラス圏確保 2,週明けは前週末の米株急落受け買い手控えも底堅く推移、小幅安にとどまる 3.個別では好決算発表銘柄中心に買いが集まり、全体指数を下支えする展開に 4.週末は前日のNYダウが一時1400ドル近い急落にもかかわらず、後場切り返す 5.円安進行などを追い風に、大引けで2万7000円大台を2週間ぶりに回復 ■週間 市場概況 今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比155円(0.58%)高の2万7003円と2週ぶりに上昇した。 今週はゴールデンウイークの関係で週初の2日と週末6日の2営業日のみだったが、日経平均は米国株市場の波乱にもかかわらず底堅さを発揮した。特に週末は、前日の米株市場でNYダウが一時1400ドル近い暴落をみせたにもかかわらず、朝安後にプラス圏に切り返し2万7000円台に乗せて引けた。 週明け2日(月)は前週末の米国株市場でNYダウが一時1000ドル強の下げをみせるなど波乱含みとなったことを受け、買い手控えムードの強い展開だったが、好決算発表銘柄などを中心に買いが入り、全体指数を支える格好となった。FOMCを目前に控え、積極的にポジションを高めにくく日経平均は小幅安で引けたものの、ここまで売り込まれていた銘柄には、決算発表を契機にショートカバーで押し上げられるケースも散見された。また、プライム市場の値上がり銘柄が950近くに達し値下がり数を100銘柄以上も上回った。3連休明けの6日(金)は前日の米国株市場急落を受け朝方は安く始まったが、その後下げ渋った。前々日の4日にNYダウが930ドルあまりの上昇をみせていたこともあり、米株暴落の不安心理が過度に増幅されることはなかった。前場は方向感なくもみ合ったが、後場に入ると上げ幅を広げる展開に。1ドル=130円後半まで円安が進行したことも追い風となって、日経平均は2週間ぶりに2万7000円大台ラインをわずかながら上回って着地した。プライム市場全体の約7割の銘柄が上昇した。 ■来週のポイント 来週は米金利の動向と為替の円安が引き続き注視されるなか、ピークを迎える22年3月期決算発表を契機に、日本株見直しの流れが本格化するかが焦点となりそうだ。 重要イベントとしては、国内では11日に発表される3月景気動向指数のほか、13日はオプションSQの算出日となる。海外では9日発表の中国4月貿易収支、同日に開催されるロシアの対独戦勝記念式典、11日発表の米国4月消費者物価指数、12日に開催される米・ASEAN各国特別首脳会議に注視が必要だろう。 ■日々の動き(5月2日~5月6日) 【↓】 5月 2日(月)―― 小幅反落、FOMCを目前に方向感に欠ける展開 日経平均 26818.53( -29.37) 売買高11億9420万株 売買代金 2兆9582億円 【↑】 5月 6日(金)―― 反発、円安進行を追い風に2万7000円台を回復 日経平均 27003.56( +185.03) 売買高14億9856万株 売買代金 3兆4359億円 ■セクター・トレンド (1)全33業種中、27業種が値上がり (2)値上がり率トップはANAHD <9202> など空運 (3)郵船 <9101> など海運に高配当利回り継続を期待する買い (4)INPEX <1605> など鉱業、出光興産 <5019> など石油、 住友電 <5802> など非鉄金属といった資源株も買われた (5)輸出株はトヨタ <7203> など自動車、コマツ <6301> など機械は総じて堅調 (6)内需株は京成 <9009> など陸運、三菱倉 <9301> など倉庫・運輸が高く、 ZHD <4689> など情報通信、大東建 <1878> など建設は安い (7)金融株は三菱UFJ <8306> など銀行、クレセゾン <8253> などその他金融、 第一生命HD <8750> など保険が買われるも、SBI <8473> など証券・商品は軟調 (8)値下がり率トップはOLC <4661> などサービス業 ■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数) 1(1) 円安メリット 2(3) メタバース 3(16) インバウンド 4(4) 半導体 5(5) 防衛 ※カッコは前週の順位 株探ニュース
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