株価指数先物【引け後コメント】 いったんボトム形成からリバウンドを想定した動きに向かわうか

配信元:株探
著者:Kabutan
大阪9月限
日経225先物 25780 -650 (-2.45%)
TOPIX先物 1821.5 -42.0 (-2.25%)

 日経225先物(9月限)は、前日比650円安の2万5780円で取引を終了。寄り付きは2万5750円と、シカゴ日経平均先物清算値(2万5600円)にサヤ寄せしてギャップダウンで始まった。開始直後に2万5610円から2万5870円辺りの荒い値動きはあったが、前場は概ね2万5750円~2万5800円辺りの狭いレンジで推移。前引け後に日銀の金融政策決定会合の結果が発表され、大規模緩和を継続する方針を決定。スイス国立銀行(中央銀行)の予想外の利上げ決定を受けて、日銀についても政策変更の観測が一部で浮上していたため、この結果を受けてランチタイムで一時2万6100円まで下げ幅を縮めた。ただ、週末要因により積極的にポジションを取りに行く動きは限られ、後場は2万7750円~2万6000円辺りで保ち合い、結局は朝方の水準で終えていた。

 日銀会合を受けて切り返す動きが期待されたが、取引終了後の黒田総裁の会見を見極めたいとする模様眺めムードもあったと見られる。一方で、前引けのTOPIXが2%を超える下落だったこともあり、日銀のETF買い入れに伴う需給への期待が若干ながらロングに向かわせたようだ。そのため、戻りの鈍さが意識されるなか、後場に入ってロングに傾いたポジションを引けにかけて解消した格好だろう。

 グローベックスの米株先物がプラス圏で推移していたため、週末の米国市場では反発が見込まれる。そのため、ナイトセッションでは再び2万6000円水準での攻防を見せてくる可能性があろう。ただし、17日の米国市場は株式先物取引、株価指数オプション取引、個別株先物取引、個別株オプション取引の4つの取引期限満了日が重なるクアドルプル・ウィッチングとなるため、SQに絡んだ商いに振らされやすい。週明け20日は、ジューンティーンズ(奴隷解放記念日)の祝日で休場となることから、明確な方向感は出にくいだろう。

 なお、東証プライム市場の売買高は18億株を超え、売買代金は4兆円に乗せており、5月31日以来の商いだった。週初から弱い値動きが続くなかで商いは膨らまなかったものの、5月の直近安値に迫る急落によってロングの解消が強まったと見られる。5月安値との2点底形成には見極めが必要であるものの、商いの面からはいったんボトム形成からのリバウンドを想定した動きに向かわせそうである。

 手口面では、日経225先物はドイツが1520枚、ソジェンが1430枚、野村が1230枚、クレディスイスが1030枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが2430枚、BofAが1330枚、ゴールドマンが1240枚、みずほが1150枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はゴールドマンが4400枚、ドイツが1390枚程度の売り越しに対して、みずほが2890枚、三菱UFJが1210枚、大和が1210枚程度の買い越しだった。

株探ニュース

このニュースの著者

Kabutan

有望株(銘柄)の発掘・選択をサポートするサイトです。株価 ニュース 決算 テーマや企業情報などが満載。 株価変動要因となる情報や株式の売買タイミングに役立つ情報、迅速な投資判断ができる仕組みを提供します。