ダウ平均は4日続伸 大手IT・ハイテクは冴えない決算もリスク選好の雰囲気が続く=米国株序盤

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
NY株式26日(NY時間11:29)
ダウ平均   32144.82(+308.08 +0.97%)
ナスダック   11187.94(-11.18 -0.10%)
CME日経平均先物 27630(大証終比:+190 +0.69%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は4日続伸。決算を発表した大手IT・ハイテクは決算への失望から売りが強まっているものの、ネガティブな雰囲気は全体に広がっておらず、株式市場は買い戻しを続けている。

 きょうも米国債利回りが低下し、ドルも下落。リスク選好の雰囲気が株式市場を支えている格好。市場では、FRBが近く利上げペースを減速させるとの見方が広がっている。このところの相次ぐ弱い米経済指標を受けて、市場にその見方が広がっているようだ。

 しかし市場からは、FRBはインフレとの闘いから脱却しそうにないとの声も根強い。FRBの積極的利上げの結果、景気は悪化し始めているが、複数のFOMC委員は「成長や雇用を阻害することはインフレ抑制のための代償である」と述べている。ただ、11月2日のFOMCの結果発表を確認するまでは、利上げペース減速を意識した取引が続く可能性はありそうだ。

 取引開始前までにアルファベット<GOOG>やマイクロソフト<MSFT>、テキサス・インスツルメンツ(TI)<TXN>など大手IT・ハイテクの決算が発表され、揃ってネガティブな反応を示している。マクロ環境の悪化で企業が広告予算を削減しており、また、IT投資への需要に慎重な見方を示した企業が多い。

 そのような中、ナスダックも大幅安となっていたが、米国債利回りの急低下で、下値では値ごろ感の押し目買いも入り、序盤の下げを戻す動きも見られている。

 市場ではこの先の見方に若干の変化も出つつあるようだ。これまで弱気派の急先鋒だったストラテジストから、弱気相場は恐らく来年の1-3月のある時点で終わる可能性を指摘した声が出ている。

 一方、弱気な見方も依然として根強く、「米国株が底を打つ条件が整った様子はまだない。米株はまだ直近の実質利回り上昇とリセッション(景気後退)の確率を織り込んでいない」といった指摘も聞かれている。

 ビザ<V>が決算を受け上昇。1株利益、経常収益とも予想を上回った。120億ドルの新たな自社株買いプログラムも承認した。

 ボーイング<BA>が決算を受け軟調。防衛・宇宙・セキュリティ部門が冴えなかったが、防衛部門の固定価格制の開発プログラムが影響し、記録的な損失を計上した。ただ、フリーキャッシュフロー(FCF)は29億ドルの黒字と予想を上回った。

TI<TXN> 160.38(-1.79 -1.10%)
ビザ<V> 205.96(+11.58 +5.96%)
ボーイング<BA> 144.95(-1.71 -1.16%)

アップル<AAPL> 151.53(-0.81 -0.53%)
マイクロソフト<MSFT> 236.99(-13.67 -5.45%)
アマゾン<AMZN> 118.88(-1.72 -1.43%)
アルファベットC<GOOG> 98.17(-6.76 -6.44%)
テスラ<TSLA> 229.78(+7.37 +3.31%)
メタ・プラットフォームズ<META> 135.28(-2.23 -1.62%)
AMD<AMD> 61.46(-0.01 -0.02%)
エヌビディア<NVDA> 133.30(+0.69 +0.52%)
ツイッター<TWTR> 52.96(+0.18 +0.33%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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