アジア株 香港株は反発、米積極利上げ見通し後退 上海株は上げ縮小、習国家主席は景気策に言及せず 全人代閉幕 東京時間11:08現在 香港ハンセン指数 19491.34(+171.42 +0.89%) 中国上海総合指数 3238.03(+7.87 +0.26%) 台湾加権指数 15389.20(-137.00 -0.88%) 韓国総合株価指数 2383.10(-11.49 -0.48%) 豪ASX200指数 7114.60(-30.09 -0.42%) アジア株はまちまち。 韓国、台湾、豪州は下落。米シリコンバレー銀行破綻を受け金融システム不安が広がっている。 ただ、米当局はすべての預金者を保護すると発表、13日に全資金にアクセスが可能になると明かした。シリコンバレー銀行破綻を巡る米当局の対応を受け、ひとまず金融システム不安は後退しており、アジア株の下げは一時的か。時間外で米株は上昇している。 リーマンショックのような金融危機に陥ることはないとマーケットは見ているが、ニューヨークのシグネチャーバンクも経営破綻したとの報道が伝わっており、シリコンバレー銀行破綻の影響が拡大するのではないかとの不安は残っている。 香港株は反発、シリコンバレー銀行破綻を受け米積極利上げ見通しが後退。香港は米ドルとのペッグ制を採用しているため金融政策を米国に連動させている。そのため、FRBが利上げペースを減速すれば香港金融当局も基準金利の引き上げペースを減速させることになる。ネットイースやテンセントホールディングスなどハイテク関連の一角が上昇。エネルギー関連や通信サービスも買われている。 上海株は0.26%高。きょう全人代(全国人民代表大会)が閉幕するが、習近平国家主席が特に景気支援策について言及していないことから、やや失望感で上げ幅を縮小している。 習近平国家主席は閉幕式で演説を行い、「一国二制度」政策を忠実に断固として実施する必要性があると主張。台湾情勢を巡る外部勢力の干渉に反対する。祖国統一のプロセスを断固として前進させると述べた。台湾情勢を巡り、中国と欧米の対立激化が懸念される。 ただ、景気回復期待は続いている。上海証券報は、中国経済の回復は第2四半期に勢いを増し、市場の信頼感と企業の収益を押し上げるだろうと専門家の意見を掲載した。小売・消費が回復し、サプライチェーン回復も改善していることから、オンラインショッピングなどへの支出がさらに増加することが予想されると指摘している。 韓国株は0.48%安。「東方神起」や「少女時代」などK-POPの生みの親である音楽制作会社のSMエンターテインメントが19%急落している。男性音楽グループ「BTS」や「ENHYPEN」が所属する音楽制作会社のハイブがSMエンターテイメント社の買収手続きを中止すると発表した。 ポータルサイト運営会社のネイバーは2.5%安。米モルガンスタンレーが同社株の投資判断を「中立」から「アンダーウエート」に引き下げた。
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