テキサス・インスツルメンツ(TI)<TXN>が引け後に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、売上高は予想範囲内だったものの、1株利益は予想を上回った。ただ、第2四半期のガイダンスで1株利益の見通しを下方修正した。これまで悪影響を受けていなかった分野に需要の落ち込みが広がっていることを示唆した。 今回の見通しは、工業向けなど半導体業界の明るい分野でさえも鈍化しつつあることを示唆。同社は売上高の大半が工場設備向けで、PCやスマホの販売不振による影響を回避していた。同社のイランCEOは「チップへの需要が大きい自動車産業向けは堅調だったものの、それ以外の市場は苦戦した」と述べた。 同社のチップはボタンを押したことを記録したり、温度変化を検出したり、宇宙機器から家庭用電化製品まであらゆるもののモーターを制御するなど、シンプルだが重要な機能を果たす。このようなチップはデジタル製品向けよりも高度な生産設備を必要としないことから、同業他社よりも設備投資を抑え、利益を高め、魅力的な配当や自社株買いを実現している。しかし、同社は今後数年間は工場への設備投資を増やし、社内の生産能力を高めるつもりだと警告している。 発表直後は時間外で株価は売りの反応を見せていたが、一巡すると買い戻しから上昇に転じている。 (1-3月・第1四半期) ・1株利益(調整後):1.85ドル(予想:1.80ドル) ・売上高:43.8億ドル(予想:43.6億ドル) ・設備投資:9.82億ドル(予想:10.0億ドル) (4-6月・第2四半期見通し) ・1株利益(調整後):1.62~1.88ドル(従来:1.64~1.90ドル)(予想:1.83ドル) ・売上高:41.7~45.3億ドルに据え置き(予想:44.4億ドル) (NY時間17:15)時間外 テキサス・インスツルメンツ(TI)<TXN> 171.79(+2.40 +1.42%) MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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