シカゴ大豆市況=軒並み反発、強気な輸出を受けて買い戻しが広がる

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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             始 値   高 値   安 値    帳入値    前日比
   2023/11   1,280.00    1,289.00    1,279.50    1,286.25     + 6.00
   2024/01   1,300.00    1,308.75    1,298.75    1,305.75     + 5.75
   2024/03   1,312.00    1,321.50    1,311.50    1,318.75     + 6.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       222,432         276,071        835,823  (+  3,616)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(10月12日までの週)
 大 豆:201万1599トン(前週改定値:140万3932トン)
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*米農務省発表の週間作物進度報告(10月15日までの週)
 大豆:落 葉:97%(前週93%、前年95%、平年93%)
    収 穫:62%(前週43%、前年60%、平年52%)
    「良」以上:52%(前週 51%、前年57%)
    「劣」以下:18%(前週 18%、前年15%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(10月22日−10月26日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を下回る〜上回る。
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 大豆は軒並み反発。終値の前営業日比は2.75〜6.00セント高。中心限月の
11月限は6.00セント高の1286.25セント。

 前週末に値を落としたことで買い戻しが先行しやすい環境のなか発表された週間輸出
検証高が200万トンを超える強気な内容だったことに加え、9月の米国産大豆の圧砕
高も事前予想を上回っていたことで買い優勢で運ばれた。

 11月限は1280セントで取引を開始した直後に1279.75セントに値を落と
したが、すぐに1289セントまで浮上したが、その後は緩やかに軟化し欧州の時間帯
は1280.50〜1284セントのレンジ内で高下した。シカゴの時間帯も頭重い足
取りを引き継ぎ1279.50セントの安値まで値を落としたが、その後は売り一巡か
ら値位置を切り上げ、1280セント台後半に浮上。高値圏を維持して取引を終えた。
 米農務省(USDA)発表の10月12日までの大豆週間輸出検証高は201万
1599トンで前週改定値の140万3932トンを大幅に上回った。累計輸出検証高
は540万4852トンで前年同時期の471万9960トンを約14.5%上回っ
た。
 USDAによると10月15日時点の大豆の落葉率は97%で前年の95%、平年の
93%を共に上回った。収穫率は62%で前年の60%、平年の52%を上回った。一
方の作柄は良以上は52%で前週より1%上昇、劣以下は18%で前週と同率だった。
 NOPA(全米油糧種子協会)によると米国の9月大豆圧砕高は前月の1億6145
万3000Buを2.5%、前年同月の1億5810万9000Buを4.6%上回
り、9月としての過去最大に達する1億6545万6000Buだった。事前予想は
1億6168万3000Buだった。一方の9月末時点の大豆油在庫は事前予想の12
億0800万ポンドを下回る11億0800万ポンドだった。
 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 プレーンズでは16日はネブラスカ州、カンザス州およびオクラホマ州西部を中心と
する地域で凍結警報が発令されている。この低温は概ね成熟している夏穀物や発芽して
いる小麦に大きく影響はしないどころか、降雨の発生が無くプレーンズ中部および南部
では農作業に適した天候となっている。一方、ハイプレーンズ北部ではモンタナ州の一
部地域で最高気温が23℃前後に達するなど、この時期としては高めの気温となってい
る。

 コーンベルトではオハイオバレー及び五大湖周辺南部で降雨が発生しているが少雨に
とどまっている。一方、コーンベルト西部では16日朝方には凍結や降霜が発生。中西
部全域では低めの気温のなか降雨の発生は無く、冬小麦の作付けやコーンおよび大豆の
収穫を含めた秋の農作業が進行。

 米国南部ではテネシーバレーおよび大西洋沿岸部で降雨が発生。その他の地域では低
めの気温ながら降雨の発生は無く、穀物の収穫に適した天気が広がっている。
 今週のほとんどは中部および東部では平年を下回る低めの気温となる一方、西部では
暖かな気温になる見込み。ハイプレーンズ北部などでは気温が上昇すると同時に風も見
込まれる。今週半ばから後半にかけては寒冷前線の到来に伴い中西部および北東部を中
心に雨がちな天気が広がるだろう。一方プレーンズ中部および南部では概ね降雨は発生
しない見込み。
 6〜10日間予報について10月21〜25日には東部のほとんどの地域では気温は
平年以下にとどまるもよう。また、オハイオバレー以南からメキシコ湾岸中部および東
部にかけての地域の雨量は平年を下回るだろう。
 大豆製品は大豆高が手掛かりとなって大豆粕、大豆油は共に堅調となった。ただ、大
豆粕の期近12月限は前日比0.20ドル高の390.20ドルと頭の重さを感じさせ
る足取りとなった。

今日の材料
・コーンベルトでは低めの気温が広がり、コーンベルト西部を中心に一部地域では
 凍結または降霜が発生。
・五大湖周辺地域での10日の最高気温は10℃以下に留まるが、ミシシッピー
 バレー中部では21℃前後まで上昇。
・北西部を移動中の低気圧は14日までに五大湖周辺地域に達する見込み。
・10月12日までの大豆週間輸出検証高は201万1599トンで前週改定値の
 140万3932トンを大幅に上回る。
・10月15日時点の大豆の落葉率は97%で前年の95%、平年の93%を共に
 上回る。
・同日時点の収穫進捗率は62%で前年の60%、平年の52%を上回る。
・同日時点の作柄は良以上が52%で前週から1%上昇。
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