シカゴコーン市況=揃って反発、米強気な輸出受け買い優勢に

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2023/12    471.00      476.25      465.25      474.75      + 4.00
   2024/03    488.75      494.25      483.50      493.25      + 4.75
   2024/05    498.75      504.00      493.50      503.50      + 5.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       401,034        539,297        1,447,833 (- 1,100)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(11月9日までの週)
 コーン:180万7500トン(事前予想レンジ:90万〜170万トン)
 小 麦: 17万6300トン(事前予想レンジ:30万〜57.5万トン)
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*米気象庁発表の6−10日予報(11月22日−11月26日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る。雨量は平年を下回る〜平年並。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る。雨量は平年を下回る。
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 コーンは揃って反発。終値の前営業日比は1.75〜5.00セント高。中心限月の
12月限は4.00セント高の474.75セント。
 米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高が事前予想の上限を上回る強気な内容
だったことが好感された。また、アルゼンチンのコーン生産量見通しが引き下げられた
ことも買いを支援し、3銘柄では唯一、堅調で終えた。
 12月限は471セントで取引開始後のアジアの時間帯はジリ高となり474セント
まで値を落としたところを売り崩されて低迷。欧州の時間帯からシカゴ日取引序盤まで
は471セントを上値抵抗線とする安もみとなったが、強気な輸出を手ががかりにした
買いが見られて浮上。一時は476.25セントに達した後に高値を離れたが、堅調に
取引を終えた。

 米農務省(USDA)発表の11月9日までのコーン週間純輸出成約高は180万
7500トンで事前予想の上限170万トンを上回った。累計輸出成約は2109万
8300トンで前年同時期の1589万9400トンを約32.7%上回っている。
 ブラジル産地およびアルゼンチン産地の天気概況は以下の通り(民間気象会社の天気
概況及び予報を要約)。

<ブラジル南部のリオグランデドスル州およびパラナ州>
 南部では引き続きまとまった雨量を伴う降雨となっている。今後数日は同様に雨が降
り続き、洪水が発生するリスクが高い。なお、この雨は今週末から来週にかけて次第に
北上し、天気に変化が出てくる見込み。ただ、時おりまとまった雨量を伴う雨は降る
見込み。
<ブラジル中部のマトグロッソ州、マトグロッソドスル州、ゴイアス州南部>
 最高気温が38℃前後に達する高温乾燥が続いている。高温乾燥は穀物にストレスを
与えると同時に、一部の大豆の再作付が必要になると見られる。今後数日は引き続き高
温乾燥になるが、週末から翌週にかけて低気圧が南部から北上してくることで、雨が期
待される。

<アルゼンチン北部のコルドバ州、サンタフェ州、ブエノスアイレス州北部>
 今後数週間は散発的な降雨が降り続き、これに伴い産地の土壌水分は潤沢な状態が続
くだろう。北西部では乾燥状態が残るとはいえ、概ね乾燥から改善に向かっている。

<アルゼンチン南部のラパンパ州、ブエノスアイレス州南部>
 アルゼンチン産地では生育初期段階で乾燥に悩まされたが、この数週間は散発的な降
雨が降り続き、これに伴い土壌水分の回復や生育環境の改善が打名が割れる見込み。
米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 今週は16日と17日に寒冷前線が通過するが、多くの地域で降雨は発生しないが、
週末には多くの地域で散発的な降雨が発生する見込み。寒冷前線通過後には冷え込みが
予想される。
 シカゴ小麦は続落。米農務省(USDA)の週間純輸出成約高が低迷したうえ、ドル
の先高感が根強いことが重石となった。中心限月12月限は、前日比7.00セント安
の553.50セントで終了。
今日の材料
・ブラジル南部産地では雨がちな天候続き洪水・冠水リスクが高まる。
・ブラジル中部および北部産地では引き続き高温乾燥に。
・アルゼンチンでは穀物の生育に適した天候が広がる。
・USDA発表の11月9日までのコーン週間純輸出成約高は180万7500トンで
 事前予想の上限170万トンを上回る。
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