15日の東京株式市場で、日経平均株価は一時400円を超す上昇となったものの、ドル円相場の戻りの鈍さが重荷となり、後場に伸び悩んだ。 大引けの日経平均は前営業日比284円30銭高の3万2970円55銭と反発した。プライム市場の売買高概算は20億4405万株、売買代金概算は4兆9574億円。値上がり銘柄数は961、対して値下がり銘柄数は666、変わらずは34だった。 前日の米株式市場でNYダウが連日で過去最高値を更新し、投資家心理を上向かせた。米11月の小売売上高が予想外に増加したことにより米国景気に対する前向きな見方も広がった。FOMC後の急速なドル安・円高の流れがいったん落ち着いたことも相まって、東京市場では輸出関連株や景気敏感株を中心に売り方による買い戻しの動きが強まった。更に、米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が大幅に上昇し、過去最高値を更新したことで、半導体株の一角が堅調に推移した。日経平均は前場に3万3100円台前半まで買われる場面があった。 一方、朝方のドル円相場の戻りは鈍く、再び1ドル=142円を下回る水準までドル安・円高が進むと、日経平均は伸び悩んだ。来週に日銀金融政策決定会合を控えるなか、政策修正の思惑もあって一段の円高シナリオへの警戒感は根強く、日経平均の終値は3万3000円台の回復には至らなかった。 個別株では信越化学工業<4063>やアドバンテスト<6857>、東京エレクトロン<8035>が買われ、安川電機<6506>やイビデン<4062>、川崎汽船<9107>が大幅高。ソニーグループ<6758>や神戸製鋼所<5406>や住友金属鉱山<5713>が高く、トヨタ自動車<7203>がしっかり。ビジョナル<4194>が急騰し、野村マイクロ・サイエンス<6254>やSREホールディングス<2980>が高く、巴工業<6309>がストップ高となった。 半面、三井住友フィナンシャルグループ<8316>やしずおかフィナンシャルグループ<5831>が安く、日清製粉グループ本社<2002>や山崎製パン<2212>、大塚ホールディングス<4578>が軟調。スギホールディングス<7649>や資生堂<4911>、JR東海<9022>、サイゼリヤ<7581>が売られたほか、クミアイ化学工業<4996>とANYCOLOR<5032>が大幅安となった。 出所:MINKABU PRESS
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