[今日の視点]石油=上昇を想定も、米軍の報復攻撃後の動意は鈍い

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 国内市場は上昇へ。中心限月の2024年6月限で100〜500円程度の上げを想
定する。先週にかけての下げが一服した。シリアとヨルダンの国境付近の米軍基地が攻
撃を受けて米兵が殺害された問題を受けて、米国が報復を実施しており、衝突の拡大が
警戒された。ただ、中東地域からの供給が減少するような事態にはなっていない。円相
場は1ドル=148円後半で前日よりもやや円安・ドル高推移。
 報道によればイスラエルと武装組織ハマスの停戦協議は合意に遠く、先週末にも停戦
が合意に至るとの観測は現実とならなかったが、原油相場は重いままである。米国が中
東で大規模な報復攻撃を実施したことも目立って材料視されておらず、中東地域の潜在
的なリスクは相場にほとんど反映されていない。先週末の米軍の中東攻撃は、イスラエ
ルによるガザ侵攻が始まってから最大規模であり、各地の武装組織が再び報復する可能
性が高いことなど、中東情勢は一段と悪化している。リスクを率先して織り込み、警告
を発するのが金融市場の一角である原油相場の役割だと思われるが、そのような動きは
依然として見られない。イラクやシリアから混乱の元凶である米軍を排除しようとする
動きが強まるなら衝突の拡大は避けられないものの、いつまでリスクを無視し続けるの
だろうか。引き続きテールリスクを意識しておきたい。
<今日の予定>
◆ ニュージーランド ◆
【休日】--:-- ワイタンギデー
◆ オーストラリア ◆
【経済】12:30 キャッシュレートターゲット公表(オーストラリア準備銀行)
◆ 日本 ◆
【経済】08:30 全世帯家計調査・消費支出 2023年12月(総務省)
【経済】08:30 全世帯家計調査・消費支出 2023年10-12月期(総務省)
◆ ユーロ圏 ◆
【経済】19:00 小売売上高 2023年12月(EUROSTAT)
◆ ドイツ ◆
【経済】16:00 製造業受注 2023年12月(経済技術省)
◆ アメリカ ◆
【工業】2/7 06:30 週間石油統計(API)
◆ カナダ ◆
【経済】2/7 00:00 Ivey購買担当者景況指数 2024年1月(RISB)
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