NY原油市況=続伸、中国の大型連休入りを控えて買い戻しが強まる

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)
              始 値     高 値   安 値   帳入値   前日比
  2024/03     74.08       76.53       73.56       76.22        + 2.36
  2024/04     74.12       76.47       73.65       76.19        + 2.28
  2024/05     74.04       76.27       73.68       76.04        + 2.15
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     648,446             642,168             1,795,633    ( - 12,587)
                     帳入値  前日比
      ヒーティングオイル    2024/03     289.08    + 7.56
                            2024/04     281.47    + 7.22
         改質ガソリン       2024/03     234.20    + 7.90
                            2024/04     255.76    + 7.50
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油の期近は続伸。終値の前営業日比(速報値)は期近2限月が
2.28〜2.36ドル高。その他の限月は0.52〜2.15ドル高。
 中国が春節の大型連休入りすることから買い戻しが優勢となった。例年、10億人超
が大移動するため石油需要が一時的に上振れする。共同石油統計イニシアチブ(JOD
I)によると、2023年の中国の石油需要は2018〜2022年のレンジ上限を概
ね上回って推移している。
 1月の中国消費者物価指数(CPI)が前年比−0.8%と、約14年ぶりの落ち込
みとなったことは消費の弱さや景気悪化を示唆し、中国の不動産市場や株式市場の不透
明感とともに景気懸念を広げる要因だが、特に注目されず。
 イスラエルと武装組織ハマスの停戦協議が不透明で、中東情勢の混乱が続く見通し。
パレスチナ自治区のガザ北部は大半が瓦礫や更地となったが、民間人が虐殺されている
一方で武装組織ハマスの勢力は根強く、戦闘がさらに長期化する可能性がある。イスラ
エル軍がレバノンへの侵攻や、エジプトとの国境に位置するラファへの攻撃を準備して
いると伝わっていることも懸念要因。イスラエル軍が市民にガザ地区南部へと避難する
よう呼びかけたことで、ラファには難民が集結しているが、南部も爆撃しており、国境
が封鎖されてエジプトへ逃げようもない約100万人が狙われている。
 時間外取引で3月限は73.56ドルまで軟化したが、マイナス圏での推移は一時
的。通常取引開始前から買い戻しが強まると、その後は76.53ドルまで上値を伸ば
した。
 改質ガソリンとヒーティングオイルの期近は続伸。原油高に連動した。
今日の材料
・紅海の状況は悪化、改善の兆候はない=海運大手マースクCEO
・ウクライナ軍のザルジニー総司令官が退任、後任は陸軍司令官のシルスキー氏に
・米国、イランのタンカーを拿捕し買い手を処罰することを検討=ブルームバーグ
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