[今日の視点]貴金属=金が反発、プラチナは続落

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金が反発して寄り付く見通し。金と銀はニューヨーク高を受けて買い優勢
となろう。プラチナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク安を受けて軟調とな
ろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は8.23ドル高の
2043.90ドル、銀が19セント高の2268セント、プラチナが5.70ドル安
の878.20ドル、パラジウムは6.65ドル高の944.16ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=149.96/98円で、前営業日の
大引け時点から0.09円の円安。
 先限の寄り付き目安は、金が9855円前後、銀は111.7円前後、プラチナは
4280円前後、パラジウムは4500円前後。
【NY金は予想通りの米PCEデフレータが支援
 金はきのうの海外市場では、予想通りの米個人消費支出(PCE)デフレータを受け
て買い優勢となった。
 金は予想通りの米個人消費支出(PCE)デフレータが支援要因になった。1月の米
PCEデフレータは前年同月比2.4%上昇した。伸びは前月の2.6%から縮小し、
2021年2月以来の低さとなった。伸びは前月比では拡大したものの、米連邦準備理
事会(FRB)は6月に利下げに着手する軌道から外れないとみられる。ドル安に振
れ、金に買い戻しが入った。米アトランタ地区連銀のボスティック総裁は、1月の米P
CEデフレータを踏まえると、米FRBが目標とする2%にインフレ率が戻る道筋は一
様でないと述べた。
 パレスチナ自治区ガザの保健当局は、イスラエル軍がガザ市近郊で援助物資を待つ
人々に砲撃し、少なくとも112人が死亡、280人が負傷したと発表した。バイデン
米大統領は、パレスチナ自治区ガザでイスラエル軍が援助物資を待つ人々に砲撃し多く
の死傷者が出ているという情報を受け、戦闘休止に向けた協議を複雑にする公算が大き
いという認識を示した。
 銀はきのうの海外市場では、予想通りの米個人消費支出(PCE)デフレータや金堅
調を受けて買い優勢となった。
【プラチナはドル安一服で戻りを売られる】
 プラチナはきのうの海外市場では、プラチナは予想通りの米個人消費支出(PCE)
デフレータを受けて押し目を買われたが、ドル安一服を受けて戻りを売られた。
 プラチナはドル安一服を受けて戻りを売られた。予想通りの米個人消費支出(PC
E)デフレータを受けてドル安に振れたが、2月の独消費者物価指数(CPI)速報値
も伸びが鈍化しており、ドル安は一服した。ただ上海プラチナの出来高が528枚に増
加しており、安値拾いの買いが続くと下支えになるとみられる。
<今日の予定>
・労働力調査(失業率) 2024年1月(総務省)
・中国製造業購買担当者景況指数 2024年2月(中国物流購買連合会)
・中国非製造業購買担当者景況指数 2024年2月(中国物流購買連合会)
・中国製造業購買担当者景況指数 2024年2月(財新)
・ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2024年2月確報(Markit)
・ユーロ圏消費者物価指数 2024年2月速報(EUROSTAT)
・ユーロ圏雇用統計 2024年1月(EUROSTAT)
・米製造業景況指数 2024年2月(ISM)
・米消費者信頼感指数 2024年2月確報値(ミシガン大)
・建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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