[今日の視点]貴金属=金は反落、プラチナは続伸

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、金が反落して寄り付く見通し。金は円高を受けて売り優勢となろう。プラ
チナ系貴金属(PGM)はプラチナがニューヨーク高を受けて堅調となろう。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は4.58ドル高の
2159.50ドル、銀が27セント高の2431セント、プラチナが10.80ドル
高の915.50ドル、パラジウムは8.68ドル高の1040.00ドル。
 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=147.93/95円で、前営業日の
大引け時点から0.68円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万0275円前後、銀は117.5円前後、プラチナ
は4355円前後、パラジウムは4800円前後。
【NY金は欧米の利下げ期待が支援】
 金はきのうの海外市場では、欧米の利下げ期待を受けて買い優勢となった。
 金は欧米の利下げ期待が支援要因になった。欧州中央銀行(ECB)は、政策金利を
予想通り据え置いた。金利を引き下げる準備はまだできていないとしながらも、インフ
レ見通しを下方修正して想定よりも早い鈍化を確認し、年内の利下げ着手に向け慎重な
地ならしを行った。ただラガルドECB総裁は、ECBが利下げに踏み切るにはより多
くの証拠が必要として、慎重な見方も表明した。また米連邦準備理事会(FRB)のパ
ウエル議長は、上院銀行委員会の公聴会で行った証言で、FRBが利下げに着手するた
めに必要なインフレ低下に対する確信は「そう遠くない」将来に得られるとの考えを示
した。
 ハマスは恒久的な戦争終結とガザからのイスラエル軍の完全撤退にしか関心はないと
した。ハマスの代表団は、交渉が行われているカイロを離れたが、指導部との協議が目
的で、交渉は継続すると説明した。10日に始まるイスラム教のラマダン(断食月)を
前にした戦闘休止の合意は難しそうだ。一方、イスラエルのネタニヤフ首相は、国際的
な圧力が高まる中でもイスラエルはイスラム組織ハマスに対する攻撃を続行すると表明
し、これにはパレスチナ自治区ガザ南部のラファも含まれると述べた。
 銀はきのうの海外市場では、ドル安や金堅調を受けて買い優勢となった。
【プラチナは欧米の利下げ期待や金堅調が支援】
 プラチナはきのうの海外市場では、欧米の利下げ期待や金堅調を受けて買い優勢とな
った。
 プラチナは欧米の利下げ期待や金堅調が支援要因になった。欧州中央銀行(ECB)
はインフレ見通しを下方修正した。ラガルドECB総裁は慎重な見方を示したが、6月
に利下げを開始する可能性がある。また米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は
引き続き利下げ見通しを示した。一方、上海プラチナの出来高は2枚に減少した。供給
不足見通しが示されたが、900ドル台の高値での買いは見送られた。
<今日の予定>
・全世帯家計調査・消費支出 2024年1月(総務省)
・国際収支(経常収支) 2024年1月(財務省)
・独生産者物価指数 2024年1月(連邦統計庁)
・独鉱工業生産指数 2024年1月(経済技術省)
・ユーロ圏国内総生産 2023年10-12月期確報(EUROSTAT)
・米雇用統計 2024年2月(労働省)
・建玉明細報告(CFTC)
MINKABU PRESS 東海林勇行

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