貴金属は、金が反発して寄り付く見通し。金はニューヨーク高を受けて買い優勢とな ろう。銀は夜間取引で8月限が上昇したが、ニューヨーク安と円高に上値を抑えられる とみられる。プラチナ系貴金属(PGM)はニューヨーク安と円高を受けて軟調となろ う。 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は23.09ドル高 の2181.02ドル、銀が9セント高の2440セント、プラチナが2.77ドル安 の915.78ドル、パラジウムは15.00ドル安の1021.58ドル。 午前8時10分現在のドル・円相場は1ドル=146.87/89円で、前営業日の 大引け時点から1.06円の円高。 先限の寄り付き目安は、金が1万0287円前後、銀は116.2円前後、プラチナ は4315円前後、パラジウムは4900円前後。 【NY金は弱気の米雇用統計が支援】 金は前週末の海外市場では、弱気の米雇用統計を受けて買い優勢となった。 金は弱気の米雇用統計が支援要因になった。2月の米雇用統計によると、非農業部門 雇用者数は前月比27万5000人増加と、市場予想の20万人増を上回った。ただ、 過去2カ月分の雇用の増加数が合計16万7000人下方修正されたほか、失業率が 3.9%と約2年ぶりの水準に上昇し、米労働市場が減速しつつある可能性が示唆され た。一方、米連邦準備理事会(FRB)の利下げを急がないとの見方も強く、史上最高 値を更新したのちは利食い売りなどが出て上げ一服となった。今週は2月の米消費者物 価指数(CPI)や米小売売上高の発表がある。 バイデン米大統領は、イスラム教のラマダン(断食月)が始まる数時間前に、イスラ エルに対しパレスチナ自治区ガザ南部のラファに侵攻しないよう警告した。イスラエル とイスラム組織ハマスの停戦協議は行き詰まりの様相を見せている。ハマスからの回答 はなく、ラマダン前の戦闘休止の合意はなかった。 銀は前週末の海外市場では、米雇用統計が弱気のないようとなったが、利食い売りな どが出て反落した。 【プラチナは利食い売りで反落】 プラチナは前週末の海外市場では、米雇用統計が弱気のないようとなったが、利食い 売りなどが出て反落した。 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利下げを急がないとの見方が圧迫要因にな った。2月の米雇用統計で失業率が上昇したが、非農業部門雇用者数が予想以上に増加 し、米FRBの利下げを急がないとの見方が強い。また中国勢が高値での買いを見送っ たことも上値を抑える要因である。中国の倪虹・住宅都市農村建設相は、低迷する住宅 販売について、「強制的」かつ「秩序だった」方法で改善させる考えを表明した。倪虹 氏は全国人民代表大会(全人代)に合わせて開いた記者会見で、法や市場の規則に基づ き破産や債務再編も容認されるべきと述べた。 <今日の予定> ・国内総生産 2023年10-12月期2次速報 (内閣府) MINKABU PRESS 東海林勇行
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