[今夜の視点]海外原油=下落を想定も、未来が変わることはないか

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 時間外取引でニューヨーク原油5月限は前日比1.51ドル安の85.40ドルで推
移。本日これまでのレンジは84.69〜86.26ドル。

 今晩の海外原油は反落へ。時間外取引の下げが継続すると思われる。シリアのイラン
大使館を攻撃したイスラエルにイランは報復を予告していたが、報道によるとイランは
米国と対話を重ねているようで、先週末にかけて高まった中東情勢の緊迫感が後退して
いる。伝わっているように米国がイスラエルを制止し、パレスチナ自治区ガザの即時停
戦や、ガザ南部ラファへの進軍停止を成し遂げることができるならば、緊迫感は一段と
縮小するだろう。
 ただ、イスラエルはラファへの空爆を継続しているほか、米国はイスラエルに従って
いるだけであり、ネタニヤフ政権が米国の指示を受け入れるとは思えない。イスラエル
にとって米国はハマス殲滅を手助けする存在であり、イスラエルにとやかく言う立場に
はない。イランがイスラエルと米国の主従関係を認識していないはずがなく、米国の介
入でガザ停戦が成立するとは思っていないだろう。イスラエルを攻める前にできる限り
平和的な手段がないか模索しているだけではないか。イランとイスラエルが衝突する未
来に変わりがないとすれば、押し目を待つだけである。
<今夜の予定>
◆ トルコ ◆
【経済】16:00 鉱工業生産指数 2024年2月(トルコ統計機構)
◆ ドイツ ◆
【経済】15:00 貿易収支 2024年2月(連邦統計庁)
【経済】15:00 鉱工業生産指数 2024年2月(経済技術省)
◆ スイス ◆
【経済】14:45 雇用統計 2024年3月(経済省)
◆ アメリカ ◆
【農産】4/9 00:00 週間穀物輸出検証高(USDA)
【農産】4/9 05:00 週間穀物生育進度・作況状況(USDA)
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