【場況】 金は続伸。金はニューヨーク高を受けて買い優勢で始まった。その後は、ドル建て現 物相場の上昇や円安を受けて堅調となった。銀は先限が夜間取引で下落した。 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が39〜62円高、金ミニが12.5円 安〜60.5円高、ゴールドスポットが67円高、銀が1.0円安。 午前11時2分現在の出来高は、金が5万5259枚、金ミニが9124枚、ゴール ドスポットが1万2443枚、銀が1枚。 【金は中国の買いなどが支援】 金のドル建て現物相場は史上最高値2349.22ドルを付けた。中国不動産開発会 社の世茂集団は債務を巡り、中国建設銀行から清算申し立てを受けたと発表した。香港 高裁が1月に中国恒大集団に清算命令を出し、碧桂園は3月に債権者が清算を申し立て た。不動産部門に対する懸念から中国人の金投資が進んでいる。さらに中国が「台湾独 立派」と見なす頼清徳副総統の総統就任を5月に控えて台湾海峡を巡る緊張が高まって いることも指摘された。また中国人民銀行は、3月末時点の金保有高が前月から5トン 増加し、2262トンとなったことを明らかにした。17カ月連続で金保有を拡大し た。ロシアのウクライナ侵攻以降、各国の中央銀行の買いが金の支援要因になってい る。 中東情勢の先行き不透明感も金の支援要因である。イスラム組織ハマス幹部のアリ・ バラカ氏は、パレスチナ自治区ガザでの休戦を巡り、エジプトの首都カイロで行われた 協議でイスラエルが提示した停戦案を拒否した。一方、イスラエルのネタニヤフ首相 は、パレスチナ自治区ガザの南部ラファにイスラエル軍が侵攻する日程は決定している と発表した。イスラエルに報復を宣言したイランの動向も目先の焦点である。 金先限は1万1469円まで上昇した。ニューヨーク高や円安が支援要因になった。 円相場は1ドル=151円台後半で円安に振れた。銀先限は135.7円に下落した。 【ドル建て現物相場】 金のドル建て現物相場は、上げ一服。きのうの海外市場では、アジア市場での最高値 更新後、利食い売りなどが出て上げ一服となったが、ドル安を受けて押し目を買われ た。アジア市場では、朝方の2338.84ドルから、押し目を買われ、2347ドル 台まで上昇したのち、上げ一服となった。 午前11時現在、2340.02ドルで推移。銀は2784セントで推移。前営業日 の大引け時点は金が2332.30ドル、銀が2765セント。 MINKABU PRESS
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