[今日の視点]貴金属=NY高を受けた現物高から買い優勢も利食い売り警戒

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 貴金属は、総じて続伸して寄り付く見通し。金とプラチナはニューヨーク高を受けた
ドル建て現物相場の上昇から買い優勢。買い一巡後、中盤以降は利食い売りが警戒さ
れ、伸び悩むが堅調に推移するとみる。銀はニューヨーク続伸を受け、夜間取引で先限
が4.4円高で引けた動きを引き継ぎか。パラジウムは出来ず。帳入値が200円程度
の上昇か。
 午前8時10分現在の現物相場は前営業日の引け時点と比べ、金は8.17ドル高の
2353.53ドル、銀が25セント高の2817セント、プラチナが4.61ドル
高の979.51ドル、パラジウムは32.10ドル高の1091.96ドル。
 午前8時5分現在のドル・円相場は1ドル=151.75/77円で、前営業日の
大引け時点から0.14円の円高。
 先限の寄り付き目安は、金が1万1485円前後、銀は140.1円前後、プラチナ
は4770円前後、パラジウムは4990円前後。
【金は米10年債の利回り低下に支援される】
 金はきのうの海外市場では、ユーロドルの上昇から買い優勢。ユーロドルがニューヨ
ーク時間の中盤に反落となったことに上値を抑えられたが、米10年債の利回り低下に
支援され、強気ムードは維持した。今夜は3月の米消費者物価指数、先月19、20日
に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録の公表がある。JPX金市場
でも買い玉の一部を利益確定させる動きはあろう。JPX金先限は夜間取引で1万15
52円の高値を付け、上場来高値を更新した。日中取引で上げ幅を縮小の場合、夜間取
引の終盤に付けた安値1万1449円が支持線になると予想。
【プラチナはNY市場で1000ドル超え】
 プラチナはきのうの海外市場では、金、銀の上昇に追随し、期近7、10月限とも一
時1000ドル超えとなった。買い戻しに加え、投機的な新規買いも増えたもよう。期
近が1000ドル超えとなり、当面の利益確定の動きから高値を離れたが、堅調な引け
味となった。
 JPXプラチナは夜間取引で先限が4799円まで上昇し、先限足として2015年
1月以来の高値を付けた。先週半ばまで金、銀の暴騰にも上値が重い展開だったが、週
後半から上放れ、棒上げ状態になり、短期的な買い過剰感はある。
  <今日の予定>
◆ ニュージーランド ◆
【経済】11:00 政策金利公表(NZ準備銀行)
◆ 日本 ◆
【経済】08:50 企業物価指数 2024年3月(日本銀行)
【工業】09:30 貴金属倉荷証券流通高 2024年3月(大阪取引所)
【工業】09:30 ゴム指定倉庫在庫(大阪取引所)
【工業】09:30 ゴム指定倉庫等級別在庫 2024年3月(大阪取引所)
【工業】12:00 原油・石油製品供給統計週報(石油連盟)
【工業】14:00 石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁)
◆ アメリカ ◆
【経済】20:00 住宅ローン申請指数(MBA)
【経済】21:30 消費者物価指数 2024年3月(労働省)
【経済】23:00 卸売在庫 2024年2月確報値(商務省)
【経済】4/11 03:00 FOMC議事録公表 3月19-20日(FRB)
【経済】4/11 03:00 財政収支 2024年3月(財務省)
【工業】23:30 週間石油統計(EIA)
◆ カナダ ◆
【経済】22:45 政策金利発表(カナダ銀行)
MINKABU PRESS 森 成舜

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