●短期見通し穀物、天候リスク不在では上がらない=マーケットエッジ

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 トウモロコシは、400セント水準で下げ一服となり、自律反発局面に移行してい
る。需給緩和評価に大きな変化は見られないが、ファンド売りが一服しショートカバー
(買い戻し)が下値を支えている。ただし、価格が上昇すれば農家の売り圧力も強く、
450セント水準の抵抗が強い。同水準を上抜くのであれば、米作付け障害など天候リ
スクの織り込みが求められるが、現在の気象予報だとその必要性は乏しい。
 大豆は、穀物市場全体で持高調整の動きがみられ、大豆も修正高の局面に移行してい
る。ただし、1200セント台では過剰在庫を抱えた農家の強力な売り圧力も確認され
ているため、膠着感が強まり始めている。ブラジル産の出荷圧力との競合も続いてお
り、中国は米国産調達を抑制している。ここから本格上昇を試すのであれば産地天候リ
スクの高まりが求められる。しかし、現状では産地気象環境は良好であり、天候リスク
のプレミアム加算は求められていない。
(マーケットエッジ・小菅 努)

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