NYプラチナ市況=続落、ドル高が圧迫

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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            始 値   高 値   安 値   帳入値   前日比
 プラチナ   (24/ 7)   985.2      987.7       969.0       975.2    -  5.8
         (24/10)   997.1      997.2       979.6       985.7    -  5.4
 パラジウム  (24/ 6)  1043.50    1046.00     1005.50     1031.20   - 12.70
         (24/ 9)  1038.50    1045.50     1018.00     1039.20   - 13.20
           推定出来高  前日出来高  前日取組高    (前々日比)
 プラチナ          30,907         32,178        82,244       (-    278)
 パラジウム          4,348          4,595        20,501       (-     90)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。
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・NY為替   円    ユーロ  ・NYダウ          37,798.97  +  63.86
     前日  154.25/27   1.0623/25   ・ナスダック         15,865.25  -  19.77
     本日  154.72/74   1.0618/20   ・10年米国債利回り      4.66  +   0.03
・NY原油  (24/ 5)   85.36 - 0.05  ・SPDR保有金残高    828.45  +   1.73
注:SPDRの保有金残高は前日発表の数値。本日付けはニューヨーク時間の午後6時(日
本時間の翌日の午前8時)に更新予定。
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 プラチナ系貴金属(PGM)は続落。前日比は、プラチナが5.8〜5.2ドル安、
中心限月の7月限が5.8ドル安、パラジウムが13.20〜12.70ドル安、中心
限月の6月限は12.70ドル安。
 プラチナ7月限は反落。時間外取引は、ドル高を受けて戻りを売られたが、地政学的
リスクによる金堅調が下支えになった。欧州時間に入ると、戻りを売られた。日中取引
では、金堅調につれ高となったが、ドル高を受けて売り優勢となった。
 パラジウム6月限は買い戻される場面も見られたが、ドル高を受けて戻りを売られ
た。
 プラチナ7月限は時間外取引を973.9〜987.7ドルのレンジで推移し、前日
比1.6ドル高の982.6ドルとなった。7月限は高寄りしたのち、ドル高を受けて
戻りを売られたが、地政学的リスクによる金堅調が下支えになった。欧州時間に入る
と、戻りを売られた。
 日中取引では、金堅調につれ高となり、986.0ドルまで上昇した。その後は、ド
ル高を受けて売り優勢となった。序盤の安値を割り込むと、969.0ドルまで下落し
た。
 地政学的リスクによる金堅調が下支えになったが、ドル高を受けて戻りを売られた。
3月の米鉱工業生産指数で製造業の生産指数が予想以上に増加したことや、パウエル米
連邦準備理事会(FRB)議長が利下げ先送りを示唆したことを受けてドル高に振れ
た。
 パラジウム6月限は、時間外取引を1017.00〜1046.00ドルのレンジで
推移し、前日比17.90ドル安の1026.00ドルとなった。6月限は安寄りした
のち、ドル高を受けて軟調となった。欧州時間に入ると、他の貴金属の軟調が圧迫要因
になった。
 日中取引は、売り圧力が強まり、1005.50ドルまで下落した。その後は、他の
貴金属に押し目買いが入ったことを受けて買い戻され、1040.00ドルまで戻し
た。ただドル高を受けて戻りは売られた。
 15日のナイメックス指定倉庫在庫は、プラチナが前日比853オンス減の20万
1006オンス、パラジウムは同104オンス減の5万1360オンス。
今日の材料
・第1四半期の中国の国内総生産(GDP)は前年同期比5.3%増と、市場予想の
4.9%増を上回った。
・4月のドイツZEW景気期待指数は42.9と、前月の31.7から市場予想の
35.0以上に上昇し2022年3月以来の高水準となった。
・欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、何か衝撃的な展開によってユーロ圏のイ
ンフレ鈍化が損なわれない限り、ECBは利下げに近づきつつあるとの見方を示した。
・欧州中央銀行(ECB)は6月にまず金利を引き下げ、今年と来年に追加利下げを続
けていく必要があるだろうと、政策委員会メンバーのビルロワドガロー・フランス中銀
総裁が語った。
・2月の米一戸建て住宅の着工件数は年率換算で前月比12.4%減の102万
2000戸だった。新築住宅の建設は深刻な中古住宅不足が下支えとなっている一方、
住宅ローン金利の上昇で買い手が購入を躊躇していることが示唆された。
・3月の米鉱工業生産指数は、製造業の生産指数が前月比0.5%上昇した。自動車組
立工場の生産量の増加などを背景に、伸びはエコノミスト予想の0.3%を上回った。
・オースティン米国防長官は、中東や欧州の当局者と電話協議し、イランの攻撃を受け
たイスラエルに支持を表明するとともに、紛争拡大を防ぐため地域の安定確保を強調し
た。
・国際通貨基金(IMF)は、世界経済は今年も緩やかながら着実に成長するとの見通
しを示した。IMFは2024、25年の世界実質GDP成長率を3.2%と予測。
24年については1月に公表した前回の世界経済見通しから0.1%ポイント上方修正
した。
・国際通貨基金(IMF)は、国際金融安定性報告書(GFSR)を公表し、中央銀行
がインフレとの戦いでソフトランディング(軟着陸)を実現できるとの期待が市場で高
まっていることについて、過度な楽観論に警鐘を鳴らした。
・米連邦準備理事会(FRB)のジェファーソン副議長は講演で、インフレが予想通り
に減速しない場合は現在の金融引き締め姿勢をより長期間維持することが適切だと述べ
た。利下げには言及しなかった。
・英国の2月までの3カ月の失業率は4.2%と1月までの3カ月の3.9%から予想
外に上昇し、過去6カ月で最高を記録した。雇用者数が減少し、労働市場過熱の鎮静化
を示した。雇用者数は前の3カ月に比べ15万6000人減と昨年8月以来の大きな落
ち込み。
・イングランド銀行(BOE)のクレア・ロンバルデリ次期副総裁(金融政策担当)
は、政策金利の引き下げの時期について言及するのは時期尚早だとしながらも、利下げ
をする方向性は明らかだとの見解を表明した。
・パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は、予想を上回るインフレ率を示す一連の
経済指標を受け、FRBがインフレ2%回帰を確信するにはこれまで予想していたより
も長い時間が必要になる可能性が高いとの見解を示した。
・ロシアのプーチン大統領は、イランのライシ大統領と電話会談を行い、全ての当事者
に対し新たな対立を引き起こすような行動を控えるよう求めた。
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