[4月29日からの1週間の展望] −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 週間高低(カッコ内は日) 2025 年 2 月限 4 月 22 日〜 4 月 26 日 始 値 高 値 安 値 帳入値 前週末比 金 11,857 11,938 (22) 11,405 (24) 11,735 -102 銀 141.0 144.9 (23) 132.0 (24) 137.9 -3.1 プラチナ 4,694 4,697 (22) 4,496 (26) 4,636 -32 パラジウム 5,100 5,100 (22) 5,000 (25) 5,000 -100 ====================================== NY貴金属(カッコ内は限月) | 東京外為・株式/NY原油 26 日終値 前週末比 | 終 値 前週末比 金 ( 6) 2,347.2 -66.6 | ドル・円 155.98 1.61 円安 銀 ( 5) 2,725.2 -159.2 | 日経平均 37,934.76 +866.41 プラチナ ( 7) 922.1 -21.7 | NY原油 ( 6) 83.85 +1.63 パラジウム ( 6) 958.30 -68.10 |* ドル・円は15時15分現在、原油は 26日 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【前週のレビュー】 プラチナは米連邦準備理事会(FRB)の利下げ先送りの見方が圧迫要因、とした。 プラチナは金急落や米連邦準備理事会(FRB)の利下げ先送りの見方を受けて売り 優勢となった。現物相場は1日以来の安値896.70ドルを付けた。プラチナ先限は 8日以来の安値4500円を付けた。一方、パラジウムの現物相場は金急落や米連邦準 備理事会(FRB)の利下げ先送りの見方を受けて軟調となり、3月27日以来の安値 974.19ドルを付けた。 第1四半期の米国内総生産(GDP)速報値は前期比1.6%増と前四半期の3.4 %増から大幅に鈍化し、ほぼ2ぶりの低水準となった。コア個人消費支出(PCE)指 数は3.7%上昇し、前四半期の2.0%上昇から伸びが加速した。米シカゴ連銀のグ ールズビー総裁は、想定を上回るインフレデータが続いたことを受けて、金融当局は政 策を「再調整」する必要があるとの認識を示した。3月の米PCEデフレータでインフ レに対する見方を確認したい。CMEのフェドウォッチでは、米連邦準備理事会(FR B)の9月の利下げ開始の確率は44.3%(前週45.1%)となり、年1回の利下 げの見方が強い。また米議会でウクライナ支援が可決された。バイデン米大統領は24 日、ウクライナ向けに610億ドル、イスラエル向けに260億ドル、パレスチナ自治 区ガザ向けの人道支援で10億ドル、中国の軍事力に対抗するための80億ドルを含む 法案に署名した。大量の資金が軍需産業に回ることも米経済を支える要因になるとみら れる。一方、欧州中央銀行(ECB)の利下げ開始は6月とみられている。 【プラチナETF残高は減少】 プラチナETF(上場投信)の現物保有高は、23日のロンドンで11.02トン (前週末11.36トン)に減少、25日のニューヨークで32.12トン(同 32.12トン)と変わらず、24日の南アで11.52トン(同11.43トン)に 増加した。またパラジウムETFの現物保有高はロンドンで3.52トン(同3.62 トン)に減少、ニューヨークで7.41トン(同7.41トン)と変わらず、南アで 0.36トン(同0.42トン)に減少した。プラチナETF残高は合計で0.25ト ン減少した。米連邦準備理事会(FRB)の利下げ先送りの見方を受けて手じまい売り が出た。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明細報告によると、4月16 日時点のニューヨーク・プラチナの大口投機家の買い越しは1万8241枚(前週1万 9007枚)に縮小、パラジウムの売り越しは9034枚(同8766枚)に拡大し た。 【JPXプラチナは円相場の行方を確認】 JPXプラチナは円相場の行方も焦点である。円相場は対ドルで1ドル=155円台 後半と34年ぶりの安値を更新、対ユーロでは16年ぶりの安値を付けた。日米韓は 17日に開催された初の財務相会合で、外国為替市場の動向について「緊密に協議す る」ことで合意した。共同声明で「最近の急速な円安およびウォン安に関する日韓の深 刻な懸念」への認識を示しており、介入警戒感が高まっている。イエレン米財務長官は 25日、ドル高は米経済の力強さと高金利を反映しているとし、各国政府による為替市 場への介入はまれな状況でのみ容認されると述べた。日銀金融政策決定会合では金利据 え置きが決定された。展望リポートで消費者物価指数の見通しが上方修正されたが、金 融政策運営について、「当面、緩和的な金融政策を継続すると考えている」とされた。 円相場は156円台前半まで円安に振れた。 当面の予定(イベント・経済統計) 29日 ●昭和の日 独消費者物価指数 2024年4月速報(連邦統計庁) 30日 労働力調査(失業率) 2024年3月(総務省) 鉱工業生産指数 2024年3月速報(経済産業省) 小売業販売額 2024年3月速報(経済産業省) 中国製造業購買担当者景況指数 2024年4月(中国物流購買連合会) 中国非製造業購買担当者景況指数 2024年4月(中国物流購買連合会) 中国製造業購買担当者景況指数 2024年4月(財新) ユーロ圏国内総生産 2024年1-3月期速報(EUROSTAT) ユーロ圏消費者物価指数 2024年4月速報(EUROSTAT) 米雇用コスト指数 2024年1-3月期(労働省) 米ケース・シラー住宅価格指数 2024年2月(S&P) シカゴ購買部協会景気指数 2024年4月(シカゴ購買部協会) 米消費者信頼感指数 2024年4月(カンファレンスボード) 米連邦公開市場委員会(FRB、1日まで) 1日 ●中国、香港、独仏南ア(メーデー) 全米雇用報告 2024年4月(ADP) 米製造業景況指数 2024年4月(ISM) 米FOMC声明文公表(FRB) 2日 ●中国(労働節) 金融政策決定会合議事要旨公表 3月18-19日分(日本銀行) ユーロ圏製造業購買担当者景況指数 2024年4月確報(Markit) 米貿易収支 2024年3月(商務省) 米新規失業保険申請件数(労働省) 米耐久財受注 2024年3月確報値(商務省) 米製造業新規受注 2024年3月(商務省) 3日 ●憲法記念日、中国(労働節) ユーロ圏雇用統計 2024年3月(EUROSTAT) 米雇用統計 2024年4月(労働省) 米非製造業景況指数 2024年4月(ISM) 建玉明細報告(CFTC) MINKABU PRESS 東海林勇行 ※投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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