シカゴコーン市況=揃って反落、大豆の軟調に追随するも下げ幅は限定的

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2024/07    467.00      471.00      460.00      462.50      - 2.25
  2024/09    476.75      480.00      469.75      471.50      - 3.00
  2024/12    490.00      493.00      483.50      485.25      - 3.00

   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       286,629         314,323        1,527,935 ( -1,363)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
=======================================
*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(5月23日までの週)
 コーン:107万7336トン(前週改定値:122万6200トン)
 小 麦: 39万8904トン(前週改定値: 22万8200トン)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
*米農務省発表の週間コーン作付け進度報告(5月26日までの週)
 コーン:作付け:83%(前週70%、前年89%、平年82%)
     発 芽:58%(前週40%、前年66%、平年58%)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
*米気象庁発表の6−10日予報(6月3日−6月7日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を下回る〜平年並。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 コーンは揃って反落。終値の前日比は3.00〜1.75セント安。中心限月の7月
限は2.25セント安の462.50セント。

 3連休前、堅調に推移したが、大豆が大幅安となったため、転売が広がった。作付け
進捗、発芽報告の発表を控え、作付及び生育の進展観測も売りを呼ぶ要因になった。た
だ、米農務省(USDA)が大口成約を発表したうえ、ロシアの生産量縮小観測を受け
た小麦の堅調が支えとなり、下げ幅は限られた。
 シカゴコーン7月限は467セントで取引を開始した後に浮上し471セントの高値
を付けた後は470セントを前後するもちあいとなっていたが、アジアの時間帯後半以
降は軟化に転じ、シカゴの時間帯を迎える頃には465セント台まで軟化。シカゴの時
間帯を迎えるとさらに値を落として一時は460セントで値を落とした。終盤にかけて
買い戻されたがこの日の安値圏で取引を終えた。
 米農務省(USDA)が発表した5月23日までの週のコーン週間輸出検証高は
107万7336トンで前週改定値の122万6200トンを下回ったが100万トン
台を維持。今年度の累計は3630万4069トンで前年同期の2872万6832ト
ンを約26%上回っている。
 USDAによると5月26日時点のコーン作付進捗率は83%で前週から13%進展
し、平年の82%を上回ったが、前年の89%には届かなかった。依然としてイリノイ
州、インディアナ州、アイオワ州、ケンタッキー州、ミズーリ州、ネブラスカ州での作
付率は依然として前年に遅れている。一方、同日時点の発芽率は58%で前年の66%
は下回ったが、平年と同率だった。
 USDAはメキシコ向けで23/24年度積み16万5000トン、24/25年度
積み5万トンの計21万5000トンの大口成約を発表した。
 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。

 コーンベルトでは寒冷前線の通過に伴い気温が低下。28日の最高気温はコーンベル
ト北部のほとんどの地域で21℃を下回っている。加えて散発的な降雨によりミシシッ
ピーバレー北部から五大湖周辺地域にかけて農作業が鈍化。中西部の一部の地域では
強風や雷雨によってもたらされた被害を調査中。
 28〜29日にかけて五大湖周辺地域から北東部の州を低気圧が通過し、これに伴い
散発的な降雨が発生する見込み。プレーンズからミシシッピーバレーにかけての地域で
は今後5日間の雨量は25〜75ミリに達するだろう。6日間予報については、6月2
〜6日にかけて気温は一部を除きほぼ全国的に平年並〜平年を上回るだろう。一方の雨
量はプレーンズ北部や一部地域以外では平年並〜平年を上回る見込み。

 シカゴ小麦は概ね上昇。SovEconがロシア産小麦の生産予測を今月の降霜と乾
燥による影響から、これまで生産予想である8570万トンから8210万トンに下方
修正したことを受けてロシアからの供給不安が高まり、買い優勢で運ばれた。中心限月
の終値は前日比3セント高の700.25セントで、終値ベースでの700セント台を
記録した。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り
 プレーンズでは不安定な天気が続いている。オクラホマ州およびテキサス州では雷雨
に伴い強風が発生。一方、プレーンズ北部および中部では降雨の発生は無く穀物の生育
や農作業が進行。

 米国南部のメキシコ湾岸地域では気温が上昇するなか湿度が高い状態が続いている。
28日朝方にはフロリダ州および敵佐生州東部の一部地域では降雨が発生。一部の例外
を除き、適度な成長には十分な土壌水分がある。ただ、週末には雷雨の影響で局地的な
被害が発生。

今日の材料
・コーンベルトでは寒冷前線の通過に伴い気温が低下。28日の最高気温はコーン
 ベルト北部のほとんどの地域で21℃を下回る。
・プレーンズからミシシッピーバレーにかけての地域では今後5日間の雨量は25〜
 75ミリに達するだろう。
・プレーンズでは不安定な天気が続いている。オクラホマ州およびテキサス州では
 雷雨に伴い強風が発生。
・5月23日までの週のコーン週間輸出検証高は107万7336トンで前週改定値
 の122万6200トンを下回る。
・5月26日時点のコーン作付進捗率は83%で前週から13%進展し平年の82%
 を上回ったが、前年の89%には届かず。
・5月26日時点のコーン発芽率は58%で前年の66%は下回るも平年と同率。
・USDAはメキシコ向けで23/24年度積み16万5000トン、24/25
 年度積み5万トンの計21万5000トンの大口成約を発表。

MINKABU PRESS

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。