シカゴ大豆市況=揃って続落、米期末在庫率予測の引き上げなどが重石

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値    帳入値     前日比
   2024/07   1,177.25    1,186.50    1,171.00     1,177.25      - 0.75
   2024/09   1,147.75    1,153.00    1,137.75     1,143.00      - 5.25
   2024/11   1,150.00    1,156.00    1,141.00     1,147.25      - 4.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高 (前々日比)
   先物        368,967        333,804         809,104   (- 16,780)
 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省発表の米国需給報告(6月12日発表:カッコ内は前月見通し)
 2023/24年度
 作付面積: 8360万エーカー  ( 8360万エーカー)
 単収  :    50.6Bu  (    50.6Bu)
 期初在庫: 2億6400万Bu  ( 2億6400万Bu)
 生産  :41億6500万Bu  (41億6500万Bu)
 輸入      2500万Bu  (   2500万Bu)
 供給合計:44億5400万Bu  (44億5400万Bu)
 圧砕  :22億9000万Bu  (23億0000万Bu)
 輸出  :17億0000万Bu  (17億0000万Bu)
 需要合計:41億0400万Bu  (41億1400万Bu)
 期末在庫: 3億5000万Bu  ( 3億4000万Bu)
 在庫率 :      8.5%  (      8.3%)
 2024/25年度
 作付面積: 8650万エーカー  ( 8650万エーカー)
 単収  :    52.0Bu  (    52.0Bu)
 期初在庫: 3億5000万Bu  ( 3億4000万Bu)
 生産  :44億5000万Bu  (44億5000万Bu)
 輸入      1500万Bu  (   1500万Bu)
 供給合計:48億1500万Bu  (48億0500万Bu)
 圧砕  :24億2500万Bu  (24億2500万Bu)
 輸出  :18億2500万Bu  (18億2500万Bu)
 需要合計:43億6000万Bu  (43億6000万Bu)
 期末在庫: 4億5500万Bu  ( 4億4500万Bu)
 在庫率 :    10.4%   (     10.2%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(6月18日−6月22日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を下回る〜平年並。
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 大豆は揃って続落。終値の前日比は7.75〜0.75セント安。中心限月の7月限
は前日比0.75セント安の1177.25セント。
 米農務省(USDA)発表の月例需給報告で生産量予測の修正は見られなかったもの
の、24/25年度期末在庫率が引き上げられたことが弱材料となった。また、米産地
での穀物生育に適した天候見通しや、米金利据え置きを受けて輸出低迷継続観測が強ま
ったことも重石となった。
 7月限は1177.25セントで取引を開始した直後に高下し1176.50セント
を記録。その後はこれまでの下落の後の修正もあって買い戻されて1185セント台ま
で値を伸ばしたが、USDA月例需給報告前の玉整理で値を落とした。シカゴの時間帯
を迎えると買い戻す動きが見られて1180セント台を回復しながらもすぐに軟化に転
じ、月例需給報告発表直前には1171セントの安値を記録。月例需給報告発表直後に
は大きく買い戻されて1186.50セントまで浮上したが戻り待ちの売りに値を落と
し、1180セントを割り込んで終えた。
 米農務省(USDA)月例需給報告で米国の23/24年度予測は圧砕用需要が
1000万Buの下方修正となった。これを受けて期末在庫率予測は前月の8.3%か
ら8.5%に引き上げられた。
 また24/25年度の米需給見通しは前年度からの繰り越し在庫が1000万Bu引
き上げられたが、他の項目は前月と同量に据え置き。繰り越し在庫予測の上方修正が
期末在庫率予想に反映され前月の10.2%から10.4%に引き上げられた。
米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは、降雨の発生がないなか気温が上昇傾向にある。12日午後には中
西部の最高気温は五大湖周辺地域では26℃前後、ミシシッピーバレー中部では35℃
前後まで上昇。降雨の発生がないなか、終了に向けてコーンと大豆の作付が進められる
一方、概ね晴天が広がるなか冬小麦の成熟が進行。
 今週はフロリダ半島において激しい雨が続くなか洪水のリスクが警戒されると同時に
メキシコ湾岸地域では週末から17日の週にかけて大雨となる可能性がある。また
今後5日間はプレーンズ中部から中西部北部にかけて週後半から週末にかけて雷雨が発
生するだろう。ミシシッピーバレー中部では16日日曜日までには、そしてコーンベル
ト東部では17日には38℃近くまで気温が上昇する見通し。
 6日間予報に関しては6月17〜21日にかけて気温は全国的に平年並〜平年を上回
るだろう。一方の雨量はオハイオバレーから大西洋沿岸部など一部を除いては全国的に
平年並〜平年を上回る見込み。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)
 米プレーンズでは熱波が広がりネブラスカ中部以南の12日の最高気温は38℃に達
する見込み。プレーンズ中部および南部では降雨が無い中で気温が上昇していることで
冬小麦の成熟および収穫に適した天気となっている。ただ、気温の上昇により一部地域
では夏穀物の生育に必要な土壌水分の乾燥が促されている。6月9日時点でモンタナ州
では50%、テキサス州では40%の表土の土壌水分が不足〜やや不足となっている。
 米南部ではフロリダ半島での散発的な降雨により洪水が発生。一方、メキシコ湾岸西
部および中部でも散発的な降雨が発生している。他の地域では気温が上昇するなか降雨
の発生は無く、農作業や穀物の生育が進行。
 大豆製品は、大豆粕は中心限月の7月限は小高い足取りとなったが、他は軟調。大豆
の軟調な足取りに追随したものの、大豆油は原油高が手掛かりとなって買い優勢で運ば
れた。ただ、大豆及び大豆粕の軟調が重石となり大豆油の上げ幅は限定された。大豆粕
の期近7月限は前日比0.90ドル高の360.20ドルで終了。
今日の材料
・コーンベルトでは、12日午後には中西部の最高気温は五大湖周辺地域では26℃
 前後、ミシシッピーバレー中部では35℃前後まで上昇。
・今後5日間はプレーンズ中部から中西部北部にかけて週後半から週末にかけて
 雷雨が発生。
・ミシシッピーバレー中部では16日日曜日までには、そしてコーンベルト東部では
 17日には38℃近くまで気温が上昇する見通し。
・米23/24年度予測は圧砕用需要が1000万Buの下方修正。
・米24/25年度の期末在庫率予想は前月の10.2%から10.4%に引き上げ。
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