シカゴ大豆市況=軒並み大幅反落、輸出低迷や米産地の好天観測などで

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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             始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2024/07   1,181.75    1,181.75    1,167.25    1,174.25     -14.25
   2024/09   1,122.00    1,123.00    1,092.00    1,096.75     -29.25
   2024/11   1,124.50    1,125.25    1,094.25    1,099.50     -30.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       270,811          175,958         804,917 (+  8,039)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(7月4日までの週)
 大 豆:27万3300トン(前週改定値:31万9800トン)
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*米農務省発表の週間大豆作付け進度報告(7月7日までの週)
 大豆:開 花:34%(前週20%、前年35%、平年28%)
    着サヤ: 9%(前週 3%、前年 8%、平年 5%)
     「良」以上:68%(前週67%、前年51%)
     「劣」以下: 8%(前週 8%、前年15%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(7月14日−7月18日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年並。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
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 大豆は軒並み大幅反落。終値の前営業日比は30.25〜16.00セント安。中心
限月の11月限は30.25セント安の1099.50セント。

 米農務省(USDA)週間輸出検証高が前週を下回り20万トン台まで縮小したこと
や、米産地では土壌水分不足が懸念される南部での降雨など好天が見込まれることもあ
り売り優勢となった。12日にはUSDA月例需給報告の発表を控えるなか、四半期在
庫報告や作付面積の弱気な内容が織り込まれるとの見方も弱材料となった。

 11月限は1124.50セントで取引を開始した直後に1125.25セントの高
値を付けたがその後は軟化に転じ欧州の時間帯終盤には1110セントまで値を落とし
た。シカゴの時間帯を迎えると急速に軟化に転じて一時は1094.25セントの安値
を付けた。売り警戒から安値で買い戻す動きが見られたが1102セントに近づくと上
値が重くなり安値圏で低迷したまま取引を終了。
 米農務省(USDA)発表の7月4日までの大豆週間輸出検証高は27万3321
トンで前週の31万9828トンを下回った。累計輸出量は4182万6812トンで
前年同時期の4973万3215トンをおよそ16%下回った。
 USDAによると7月7日時点の大豆開花率は34%で前年の35%は下回ったが、
平年の28%は上回った。着サヤ率は9%で前年の8%、平年の5%を上回った。一
方、作柄のうち良以上は68で前週から1%上昇、劣以下は8%で前週と同率だった。
 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。

 コーンベルトでは散発的な降雨が発生するなか気温は低下。五大湖周辺地域からミシ
シッピーバレーにかけて降雨が発生しているが、この雨は夏穀物にとって恵みの雨と
なっている。一方、6月後半に降雨過剰となった中西部北部では晴天が広がり土壌水分
の乾燥が促されるなど生育に適した天気となっている。
 ハリケーン・ベリルの勢力が弱まった低気圧は北東部に移動し、アーカンソー州を通
過するうえ10日水曜日にはインディアナ州を通過する見込み。この低気圧による風の
影響は限られる一方、南部および中西部南部の穀物にとってこの雨が恵みの雨となる可
能性が高いながら鉄砲水が発生するリスクもある。なおこの低気圧の到来に伴う降雨は
テキサス州東部の一部では125〜250ミリ、オクラホマ州南東部およびアーカンソ
ー州から五大湖周辺南部および北東部では50〜150ミリが見込まれる。また、プレ
ーンズ全域及び中西部の気温は平年以下となっているが、週後半には気温は上昇し広い
範囲で最高気温は38℃前後に達するだろう。6〜10日間予報については7月13〜
17日にかけて全国的に気温は平年並〜平年を上回るだろう。一方の雨量も多くの地域
で平年並〜平年を上回る見通し。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り
 プレーンズでは気温は平年以下に低下。プレーンズ南部では寒冷前線とハリケーンベ
リルの勢力が弱まった後の低気圧による影響で局地的にまとまった雨量を伴う降雨が発
生。プレーンズ南部での降雨は冬小麦の収穫の妨げとなっているが、夏穀物にとっては
恵みの雨となっている。

 米国南部ではハリケーンベリルの影響で強風に見舞われている。一方内陸部では鉄砲
水発生のリスクが上昇。テキサス州ではこの雨や降雨による影響が調査中。その他の地
域では高温多湿となるなか散発的な降雨が発生。
 大豆製品は大豆粕、大豆油は共に大豆の軟調な足取りに追随。大豆粕の下げ幅が大き
くなり大豆粕期近12月限は前日比11.10ドル安の321.40ドルで終了。

今日の材料
・コーンベルトでは散発的な降雨が発生するなか気温は低下。
・コーンベルトの降雨は夏穀物にとって恵みの雨。
・6月後半に降雨過剰となった中西部北部では晴天が広がり土壌水分の乾燥が促され
 る。
・7月4日までの大豆週間輸出検証高は27万3321トンで前週の31万9828
 トンを下回る。
・7月7日時点の大豆開花率は34%で前年の35%は下回ったが、平年の28%は
 上回る。
・7月7日時点の着サヤ率は9%で前年の8%、平年の5%を上回る。
・作柄のうち良以上は68%で前週より1%上昇、劣以下は8%で前週と同率。
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