【来週の注目材料】クリスマスウィーク、日本の材料にはやや注目=東京CPI、植田総裁講演など 今週はクリスマスウィークとなり、外国為替市場はかなり閑散な状況となります。 祝日であっても、ある程度は取引が見られることが多い外国為替市場ですが、クリスマスは基本的にお休みです。 25日は日本などごく一部の国を除いて休場。 26日は米国市場がオープンしますが、欧州市場が休場で、米国もお休みムードです。 そもそも1週間クリスマス休暇をとっている参加者も多く、月曜日から閑散とした状況が見込まれています。 例年クリスマスウィークはほとんど動きがありません。取引参加者が少なく、土日が続くような感覚となります。流れがはっきりしない場合はもちろん、 相場に方向性がある場合でも、いったん動きが収まり、クリスマス明けに再び動き出すというケースが見られます。 ただ、気を付けたいのが取引が閑散としているだけに、材料が入った場合などに相当荒っぽい値動きになること。 日本、中国、中東などクリスマスでも休場とならないごく一部の地域の参加者が大きな売り買いをしようとした場合、 思いのほか大きな値動きとなることがあります。 17日、18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、18日、19日に日銀金融政策決定会合と大きなイベントをこなした直後だけに 不安定な動きには注意したいところです。 今月予定されていた多くの中銀政策会合はほとんど終了しており、経済指標も欧米はクリスマスを前に少し早めの発表となっていたものが多く、今週は目立ったものがありません。そうした中で少し注目されているのがクリスマスも営業する日本の指標・イベントです。 24日は日本銀行の「基調的なインフレ率を捕捉するための指標」が発表されます。前回10月は刈込平均前年比が+1.5%まで低下。昨年は2-3%での推移となっていただけに鈍化が目立ちました。2022年5月以来の低水準となります。加重平均前年比は+0.8%と9月と同水準ながら低い水準での推移が続いています。これらの数字が低い水準を続けると、日銀の利上げ見送り傾向につながり、円売りが見込まれます。 25日は植田日銀総裁が経団連審議員会で講演します。日銀会合後の会見で「次の利上げの判断に至るには、もう1ノッチ(段階)欲しい」と春闘の動向などを確認したい意向を示し、円売りを誘った総裁。今回の講演でこうした状況についてどのようにコメントするかが注目されます。また、直近円安が進む中、会見では為替の物価への影響について「常に注意深く見ているポイントで場合によっては為替の物価への影響が以前よりも大きくなっている可能性もあることに注意しつつ見ていきたい。」との発言がありました。為替動向へのコメントも注目したいところとなっています。 27日は大きな円安につながった18日、19日開催の日銀金融政策決定会合の主な意見が公表されます。議事要旨の公表が次回会合ごとかなり遅い日銀会合だけに、事実上の議事要旨などのような注目を集めるものとなります。今回の会合では1名の利上げ、残りが据え置きとなりましたが、利上げに向けた姿勢がどの程度見られたのかなどが注目されます。また、同日12月の東京消費者物価指数が発表されます。全国消費者物価指数の先行指標ともなる同指標。前回11月は生鮮食品除く前年比+2.2%と市場予想の+2.0%、10月の+1.8%を超える伸びとなりました。今回は電気、ガス料金の上昇などの影響もあり+2.5%とさらなる伸びが期待されています。予想通りもしくはそれ以上の強さを見せると、早期の利上げ期待につながる形となり、円安に調整が入る可能性があります。
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