円安・ドル安の動き トランプ関税への市場反応落ち着く ユーロドル1.04台半ば=ロンドン為替概況 ロンドン市場では、円安・ドル安の動き。トランプ米大統領の関税政策に対する市場反応は次第に落ち着いてきている。きょうはEUにも関税を課すと報じられたが、むしろ欧州株は堅調に推移、ユーロが豪ドルとともに円売りやドル売りをけん引している。欧州株では独DAX指数が大幅高となっており、史上最高値を更新。リスク選好の動きとなっている。ダボス会議に関連したECB高官らの発言が続々と報じられているが、いずれも来週の利下げについて肯定的な見方を示している。年内に金利が2%に低下、毎回着実に25bp利下げとの見方が多いようだ。また、ラガルド総裁をはじめとしてトランプ関税の影響が比較的限定的にとどまるとの見方もでていた。ユーロドルは一時1.0457近辺まで買われ、昨年末以来の高値水準となった。対円や対ポンドでもユーロは堅調。ユーロ円は162円台前半から後半へ上昇。ポンドドルは1.23台前半から後半へ、ポンド円は191円台後半から192円台後半へと買われている。ユーロポンドは0.84台後半に高止まりしている。ドル円は一時156円台乗せも、買いは続かず155円台後半で揉み合っているが、前日NY終値よりは円安水準となっている。あすはダボス会議でのトランプ演説、明後日には日銀金融政策決定会合と次々に注目材料が待ち構えている。 ドル円は155円台後半での取引。東京午前に155.36近辺まで一時売られたが、その後は前日NY終値155.52レベルを上回る水準で推移している。ロンドン朝方には156.11近辺まで高値を伸ばした。しかし、その後は上値を抑えられており、155円台後半で売買が交錯している。米株先物・時間外取引が堅調に推移。欧州株では独DAX指数が最高値を更新などリスク警戒の動きは後退している。 ユーロドルは1.04台前半での取引。東京朝方に1.0393近辺まで一時下落も、その後は1.0410付近に戻してしばし揉み合った。ロンドン時間に入ると買いが優勢になり高値を1.0457近辺まで伸ばしている。昨年12月30日以来の高値水準となり、パリティーからは遠ざかっている。ユーロ円は東京午前の161.88近辺を安値に、その後は堅調に推移している。ロンドン時間には高値を162.90近辺まで伸ばしている。対ポンドでもややユーロが買われている。ダボス会議に関連して多くのECB高官が発言している。ラガルド総裁は、インフレは年内に目標水準となると自信を示した。利下げは段階的行うことが適切も、後手に回ってはならないとした。 ポンドドルは1.23台半ばでの取引。ロンドン朝方に1.2312近辺まで一時下落した。英財政赤字に相当する12月の公共部門ネット負債が予想以上の増加となったことに反応。しかし、その後はドル売りが優勢となり高値を1.2376近辺に伸ばした。ポンド円は191.70付近まで下落した後は上昇に転じ、高値を192.75近辺に伸ばした。ただ、ユーロポンドが堅調に推移しており、ポンド買いの勢いはユーロほどではない。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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