【これからの見通し】トランプ大統領就任の乱高下は収束、明日の日銀利上げは織り込み済み 動き出し待ちに

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】トランプ大統領就任の乱高下は収束、明日の日銀利上げは織り込み済み 動き出し待ちに

 今週は1/20のトランプ大統領就任とあすの日銀決定会合の結果発表が2大イベントとなっている。トランプ政策では何といっても世界的な規模での関税政策が世界貿易に対する脅威として警戒された。ただ、各相手国ごとに好条件を引き出すための交渉道具の面もあり、実際の発動や規模についてはまだ不透明だ。一律に就任初日から発動する事態は回避されている。比較的小出しの関税に留まりそうな期待もあって、就任当日ほどの市場の混乱はみられなくなっている。むしろ、安ど感から株式市場は堅調に推移しており、為替市場もトランプ関税警戒のドル高というよりはリスク選好の円安やドル安の動きが優勢になっている。

 明日の日銀決定会合結果については、市場は利上げを織り込んできている。トランプ大統領就任後の市場混乱が短期間で落ち着いたことや今年の春闘でも大幅賃上げが継続する意向が示されていることなどが、利上げのゴーサインとみられている。昨年7月以来の利上げとなりそうだ。今後の利上げ継続のペースについてはまだまだ不透明で、植田総裁会見ではこの点についての示唆は玉虫色となりそうだ。市場ではゆるやかな利上げもしくは緩和的な利上げとの期待もありそうだ。

 きょうはあすの日銀決定会合、植田総裁会見後の相場の動き出し待ちとなっている。ただ、日本時間24日午前1時からはダボス会議でトランプ大統領の演説が予定されており、過激な内容がでてくるリスクには念のため注意しておきたい。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、フランス企業景況感(1月)、ノルウェー中銀預金金利(1月)、トルコ中銀政策金利(1月)、ノルウェー中銀預金金利(1月)、カナダ小売売上高(11月)、米新規失業保険申請件数(01/12 - 01/18)、ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値)(1月)など。

 発言イベント関連では、上記のトランプ米大統領演説のほかにもエスクリバ・スペイン中銀総裁、シュレーゲル・スイス中銀総裁などがダボス会議で講演を行う。米週間石油在庫統計発表、米10年インフレ連動債(TIPS)入札(200億ドル)が予定されている。米主要企業決算は、テキサスインスツルメンツ、フリーポート、GEなどが注目される。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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