【これからの見通し】米FOMCを通過してきょうはECB理事会発表

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】米FOMCを通過してきょうはECB理事会発表

 昨日の海外市場では米FOMCで政策金利が据え置かれた。市場の想定通りの結果となった。注目のパウエル議長会見では、利下げを急がない姿勢が示されている。トランプ米大統領は米国のひどいインフレはFRBのせいだ!と発言したが、FRBに対する行動要求は特段なかったようだ。比較的無難な内容でイベントを通過していた。
 
 東京市場では円買いが優勢となっている。米株先物・時間外取引は小幅に反発しており、目立ったリスク警戒感はみられていない。市場ではFOMCイベントを通過したポジション調整との見方が多い。また、氷見野日銀副総裁の講演がタカ派に傾斜するとの警戒感もあったようだ。ただ、日本時間午後3時から始まった氷見野副総裁の講演では、緩やかな物価上昇が定着、ゆっくりと金利ある世界となること理想像、(現状の)実質金利マイナスの状態がずっと続くのは普通の姿ではない、としていた。ドル円相場は下げ一服も、目立った反発の動きも示さなかった。 
 
 この後の海外市場ではECB理事会や米GDP速報値などが注目される。ECB理事会については政策金利を25bp引き下げることが市場コンセンサスとなっている。これまでのECB各メンバー発言も利下げが規定路線のようになっていた。今回はスタッフ経済見通しは発表されず、ラガルドECB総裁会見の内容が注目される。これまでトランプ関税についての批判発言が多かったのだが、その経済に対する影響や対応などについてどのように説明するのかがポイントとなりそうだ。

 第4四半期の米GDP速報値は、前期比年率+2.6%と前回の+3.1%からの伸び鈍化が予想されている。個人消費は+3.2%と前回の+3.7%から伸び悩む見込み。利上げの影響が観測されることとなりそうだ。一方、GDP物価指数は+2.5%と前回の+1.9%から上昇、コア物価指数は+2.5%と前回の+2.2%から上昇する見込み。強弱感が交錯しそうだ。株式市場反応などを見極めながらの取引となろう。

 その他の経済指標の発表は、ドイツ実質GDP(速報値)(2024年 第4四半期)、ユーロ圏実質GDP(速報値)(2024年 第4四半期)、ユーロ圏雇用統計(12月)、ユーロ圏消費者信頼感指数(確報値)(1月)、ユーロ圏景況感指数(1月)、KOFスイス先行指数(1月)、英消費者信用残高(12月)、英マネーサプライM4(12月)、南ア生産者物価指数(PPI)(12月)、南ア中銀政策金利(1月)、メキシコ実質GDP(2024年 第4四半期)、米新規失業保険申請件数(01/19 - 01/25)、米中古住宅販売成約指数(12月)などが予定されている。

 発言イベント関連では、ベイリー英中銀総裁が財務委員会に出席する。米週間石油在庫統計が発表される。メタプラットフォームズ、IBM、Tモバイル、テスラ、マイクロソフト、ラムリサーチなど一連の米企業決算が発表される。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

このニュースの著者

MINKABU PRESS

みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。