[2月10日からの1週間の展望] −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 週間高低(カッコ内は日) 2025 年 12 月限 2 月 3 日〜 2 月 7 日 始 値 高 値 安 値 帳入値 前週末比 金 13,975 14,202 ( 5) 13,929 ( 7) 14,035 +69 銀 156.7 162.0 ( 5) 155.0 ( 3) 156.0 +2.0 プラチナ 4,800 4,826 ( 3) 4,701 ( 4) 4,731 -80 パラジウム 4,900 5,000 ( 5) 4,900 ( 3) 5,000 +200 ====================================== NY貴金属(カッコ内は限月) | 東京外為・株式/NY原油 7 日終値 前週末比 | 終 値 前週末比 金 ( 4) 2,887.6 +52.6 | ドル・円 151.72 2.96 円高 銀 ( 3) 3,244.3 +17.8 | 日経平均 38,787.02 -785.47 プラチナ ( 4) 1,020.8 -22.9 | NY原油 ( 3) 71.00 -1.53 パラジウム ( 3) 982.40 -89.40 |* ドル・円は15時45分現在、原油は 7日 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【前回のレビュー】 金は予想以下の米経済指標や関税に対する懸念が支援要因、とした。 金は米中の貿易戦争に対する懸念などを受けて買い優勢となった。現物相場は史上最 高値2881.90ドルを付けた。金先限は上場来高値1万4202円を付けた。 トランプ米大統領は1日、カナダとメキシコに25%、中国に10%の関税を課す大 統領令に署名した。ただメキシコのシェインバウム大統領やカナダのトルドー首相と3 日の電話会談で、麻薬の流入阻止に向け、国境警備を強化することで合意したことか ら、関税発動は1カ月延期された。一方、中国に対する関税は発動。中国が合成麻薬フ ェンタニルの米国流入を阻止しなければ関税は大幅に引き上げられるとした。中国は報 復措置として米国産の石炭と液化天然ガス(LNG)に15%、原油、農機具、一部の 商用車・乗用車に10%の関税を10日に発動すると発表した。米大統領と中国の習国 家主席の会談が予定されており、関税の行方を確認したい。米大統領は欧州連合(E U)にも関税を課す意向を示しており、EU首脳らはベルギーのブリュッセルで会合 し、対応策を協議した。 12月の米個人消費支出(PCE)価格指数は前年比2.6%上昇し、前月の2.4 %から伸びが加速し、事前予想と一致した。個人消費支出は前月比0.7%増。前月分 は当初発表の0.4%増から0.6%増に上方改定された。米連邦準備理事会(FR B)は利下げ再開を急がないとみられている。1月の米ISM製造業購買担当者景気指 数(PMI)は50.9だった。前月の49.2から上昇し、2022年9月以来の高 水準となった。事前予想は49.8。米ISM非製造業総合指数は52.8と前月の 54.0から低下した。事前予想の54.3から予想外に低下した。1月の全米雇用報 告によると、民間部門雇用者数は18万3000人増加した。事前予想は15万人増。 前月分は12万2000人増から17万6000人増に上方修正された。1月の米雇用 統計を確認したい。 【金ETF残高は減少】 世界12カ国に上場している金ETF(上場投信)の現物保有高は6日時点で 1056.05トンとなり、前週末比0.40トン減少した。米国で0.58トン、南 アで0.01トン減少、英ETFSで0.06トン、英GBSで0.01トン、オース トラリアで0.10トン増加した。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の建玉明 細報告によると、1月28日時点のニューヨーク金の大口投機家の買い越しは29万 9409枚となり、前週の30万0784枚から縮小した。今回は新規買いが1082 枚、新規売りが2457枚出て、1375買い越し幅を縮小した。 パレスチナのイスラム組織ハマスの報道官は4日、パレスチナ自治区ガザでの停戦合 意の第2段階に向けた協議が始まったことを明らかにした。トランプ大統領は、イスラ エルのネタニヤフ首相との共同記者会見で、ガザ地区からパレスチナ人を他の地域に移 住させた上で米国が管理し、「中東のリビエラ」に変える構想を提案した。アラブ諸国 を含む国際社会に加え、共和党内からも反発が出た。ルビオ米国務長官はガザ地区につ いて、不発弾などが残されていて危険なため現時点で居住は不可能とし、復興中に住民 は一時的に他の場所に居住する必要があるとの考えを示した。 ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)のゴールド・ディマンド・トレンズによ ると、2024年の金需要は前年比1%増の4974.5トンとなった。投資需要が同 25%増の1179.5トンとなった。中央銀行の金買いは同1%減の1044.6ト ンとなった。 【銀は金堅調につれ高】 銀の現物相場は金堅調を受けて買い優勢となり、昨年11月6日以来の高値 32.52ドルを付けた。米中の関税発動で貿易摩擦に対する懸念が残るが、金堅調を 受けて戻り高値を突破すると、買い戻し主導で上昇した。ただトランプ米大統領と中国 の習国家主席の会談が予定されており、関税の行方を確認したい。 6日のニューヨークの銀ETF(上場投信)の現物保有高は前週末比549.63ト ン減の1万3332.84トンとなった。一方、米商品先物取引委員会(CFTC)の 建玉明細報告によると、1月28日時点のニューヨーク銀の大口投機家の買い越しは 4万4368枚となり、前週の4万7480枚から縮小した。手じまい売り、新規売り が出た。 当面の予定(イベント・経済統計) 10日 国際収支(経常収支) 2024年12月(財務省) 11日 ●建国記念日 12日 米消費者物価指数 2025年1月(労働省) 米財政収支 2025年1月(財務省) 13日 企業物価指数 2025年1月(日本銀行) 独消費者物価指数 2025年1月確報(連邦統計庁) 英国内総生産 速報値 2024年10-12月期(国立統計局) 英貿易収支 2024年12月(国立統計局) 英鉱工業生産指数 2024年12月(国立統計局) ユーロ圏鉱工業生産 2024年12月(EUROSTAT) 米新規失業保険申請件数(労働省) 米生産者物価指数 2025年1月(労働省) 14日 ユーロ圏域内総生産 2024年10-12月期改定(EUROSTAT) 米小売売上高 2025年1月(商務省) 米輸出入物価指数 2025年1月(労働省) 米鉱工業生産・設備稼働率 2025年1月(FRB) 米企業在庫 2024年12月(商務省) 建玉明細報告(CFTC) MINKABU PRESS 東海林勇行 ※投資や売買については御自身の判断でお願いします。
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