上下に不安定な動きを見せた後、ドル高円安圏で引ける=NY為替概況 きょうのNY為替市場は上下にかなり不安定な動きを見せた。注目された2月の米雇用統計は非農業部門雇用者数が1月より伸びたものの、市場予想に届かず。失業率も予想外に悪化するなどさえない結果となった。この結果を受けて瞬間売りが出るも、すぐに反発する展開。米債利回りの上昇などもあってドル円は147円70銭台から147円40銭前後を経て147円90銭台へ上昇した。 上昇一服後はドル売りが強まった。米債利回りが上昇から一転して下げに転じたことなどが重石となった。米株の売りなども見られ、リスク警戒の円買いも出る中で、146円95銭と直帰安値を割り込み昨年10月以来の安値を付けている。 146円台でのドル売りには慎重姿勢が見られ、米債利回りの低下一服もあって147円70銭前後を付ける動き。トランプ大統領がメキシコとカナダへの関税について、USMCAに準拠した製品について4月2日まで延期する方針を示したことなどもリスク警戒後退につながった。 その後再び下げて146円台を付ける動きを見せたが、パウエル米FRB議長が利下げを急がない姿勢を示したことなどがドル買いを誘い、雇用統計直後の高値を超えて148円台を回復。終値も148円台とドル高円安圏で週の取引を終えた。 ユーロドルも米雇用統計前後で振幅。ドル売りの動きに1.0880台までユーロ高が進むも、すぐに発表前の水準を割り込むなど、上値追いにも慎重。ウクライナ停戦に向けた期待などからその後も1.0880台を付ける場面が見られたが、午後に入るとドル高に押されて1.0820台まで一時下げた。 ポンドドルは1.29台前半を中心とした推移。雇用統計後にドル安が出る場面でもロンドン市場での高値を超えておらず、上値が抑えられる一方、1.29割れでは買いが出た。 ユーロ円は160円を挟んだ広い範囲の振幅。一時円高が強まる局面で159円50銭台を付けたが、ウクライナ情勢進展期待に160円70銭台まで急騰する場面が見られた。その後159円40銭台まで下げた後、160円60銭台を回復と不安定な動き。 ポンド円はユーロ円同様に189円67銭まで円高が進む場面が見られたが、その後反発し191円43銭を付けた。191円20銭台で引けるなど円安優勢で引けている。 ドルカナダはトランプ大統領が早ければ今日にもカナダに対する相互関税を実施と示したことで、1.4426までドル高カナダ安が進む場面が見られた。その後USMCAに準拠した製品への関税を4月2日まで延期と報じられると、1.4360前後まで調整が入った。 MINKABU PRESS
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