【本日の見通し】ドル安円高意識、JOLTS求人には警戒感

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【本日の見通し】ドル安円高意識、JOLTS求人には警戒感
   
 ドル安円高の流れが継続。トランプ大統領が今年の景気後退の可能性を否定しなかったことで、リスク警戒の動きが広がっている。米ダウ平均は一時1188ドル安となっており、世界的にリスク警戒が広がる中でドル安円高となった。先週末に発表されたIMM通貨先物での円買いポジションの高まりに見られる投機筋の円高意識も重石となり、ドル円は一時146円60銭台までと、先週付けた年初来安値を更新する展開となった。
   
 安値からは少し戻しているが、警戒感が継続。下方向の意識がかなり強い。米追加利下げ期待が広がる中で、日米金利差縮小を意識した円買いが優勢となっている。戻りでは売りが出る流れと見られ、安値の更なる更新の可能性もありそう一時
 今日の注目は1月の米雇用動態調査(JOLTS)。求人件数は前回12月760万件と予想の800万件を大きく下回る弱さを見せた。雇用統計が雇用者側からの指標だとすると採用側からの指標であるJOLTS。2022年には2000万件を超えていた求人件数の減少傾向が継続しており、米雇用市場の厳しさが意識される。今回は前回並みの水準が見込まれている。ただ、予想との乖離が比較的起きやすい指標であり、注意が必要。前回をしっかりと下回る弱さを見せるとドル売りに拍車がかかる可能性がある。
   
 ユーロドルは1.08台での推移。先週大きく上昇したユーロドルであるが、1.09台での買いに慎重。またドイツの次期首相となる予定のメルツ独キリスト教民主同盟(CDU)党首による防衛支出拡大方針について緑の党が反対し、このままでは成立しない状況となっていることも、ユーロの上値を抑えている。ただ、米景気の不透明感からのドル売りもあって、下値もしっかり。
  
 ユーロ円は円買いの勢いが強く、一時159円割れが見られた。この後も上値の重い展開となりそう。
  
MINKABUPRESS 山岡

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