【場況】 金が大幅続伸。ニューヨーク高を受けて買い優勢で始まった。その後は、ドル建て現 物相場の堅調と円安を受けて上値を伸ばした。銀はニューヨーク高と円安を受けて買い 優勢となった。 午前11時2分現在の前営業日比は、金標準が114〜198円高、金ミニが 101.5〜194.5円高、ゴールドスポットが606円高、銀が2.0〜4.0円 高。 午前11時2分現在の出来高は、金が1万4803枚、金ミニが5520枚、ゴール ドスポットが1186枚、銀が8枚。 【NY金は予想以下の米CPIや貿易戦争に対する懸念が支援】 金は予想以下の米消費者物価指数(CPI)が支援要因になった。2月の米CPIは 前年比2.8%上昇した。伸びは1月の3.0%から鈍化し、市場予想の2.9%を下 回った。米連邦準備理事会(FRB)の6月の利下げ観測が高まった。ただ米国の関税 に対する不透明感からドル安は一服した。一方、米国市場では取引終盤、投資適格社債 と国債の利回り差(信用スプレッド)が昨年9月以来の高水準に拡大した。景気後退 (リセッション)と世界貿易戦争を巡る投資家の懸念の高まりを示唆した。 トランプ米大統領は、欧州連合(EU)が米製品に対し報復関税を課せば、対応する と表明した。EUは、鉄鋼とアルミニウムを巡る米国の関税に対抗し、来月から260 億ユーロ(283億3000万ドル)相当の米国製品に関税を課すと発表した。カナダ のルブラン財務相は、米大統領が発動した鉄鋼・アルミニウム関税への対抗措置とし て、米国からの輸入品に対し298億カナダドル相当の報復関税を課すと発表した。 金先限は1万4114円まで上昇した。ニューヨーク高と円安が支援要因になった。 円相場は1ドル=148円台前半で推移した。銀先限は157.0円に上昇した。 【ドル建て現物相場】 金のドル建て現物相場は、堅調。きのうの海外市場では、予想以下の米消費者物価指 数(CPI)や貿易戦争に対する懸念を受けて買い優勢となった。アジア市場では、朝 方の2935.23ドルから、ドル安を受けて買い優勢となった。 午前11時現在、金が2937.91ドル、銀は3322セントで推移。前営業日の 大引け時点は金が2913.04ドル、銀が3274セント。 MINKABU PRESS
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