【来週の注目材料】日米金融政策はともに現状維持見込みも、今後に向けて注目集まる 18日、19日に日銀金融政策決定会合と米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されます。ともに政策金利は現状維持の見込み。ただ、今後に向けての見通しが揺れる中で、声明や会見などにかなりの注目が集まっています。 今回はまず日銀会合(米FOMCは明日解説)。日本銀行は昨年3月に2016年1月に導入したマイナス金利を解除、7月の利上げを経て、前回1月も追加利上げを実施し、政策金利は0.5%となっています。 1月に利上げをしたところということもあり、今回は据え置きで見通しが一致しています。専門家予想は据え置きで一致、短期金利市場でも98%超が据え置きとなっています。マーケットの注目は次の利上げ時期と利上げのペース、ターミナルレート(最終到達水準)となっており、そうした予想に影響を与える声明と会合後の植田総裁会見が注目されています。 現時点では5月までの利上げを20%程度、6月までの利上げを50%程度見込んでおり、6月時点で利上げと据え置きが拮抗します。7月までには80%が利上げを見込んでおり、年内1回という見方が大勢。年2回利上げが30%程度という状況です。 声明や会見でこうした見方にどのような変化があるかがポイントとなります。ただ、基本路線として、展望レポートに沿った経済・物価の見通しが実現していくとすれば、それに応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくという、これまで繰り返してきた方針を維持するとみられており、それ以上に突っ込んだ話などが出てくるかどうか。 3月12日に集中回答日を迎えた2025年春闘は、トヨタやイオンが満額回答を示すなど、かなり好調なものとなっており、石破首相をはじめ主要経済閣僚からも心強いとの発言があるなど、賃上げに向けた動きがしっかりとしているだけに、植田総裁の態度次第では市場の利上げ期待が強まる可能性があります。 5月の利上げが大勢となるのはさすがに難しいと思われますが、利上げと据え置きで見通しが拮抗している6月の見通しが利上げに傾くようだと円買いにつながると見込まれます。ドル円は11日に付けた直近安値146円54銭トライの可能性があります。ただ、同日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表されますので、FOMC待ちとなる可能性もありそうです。 MINKABUPRESS 山岡
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