【これからの見通し】日銀と米FOMCを通過、きょうは英MPCと一連の米指標

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】日銀と米FOMCを通過、きょうは英MPCと一連の米指標

 今週の注目イベントである日銀決定会合と米FOMCを通過している。ドル円相場は150円での上値の重さを確認しており、148円台へと押し戻されている。ユーロドルは1.09付近に高止まりと、ドイツ議会採決を通過したあとは上昇の勢いが落ち着いている。

 この後の海外市場では英金融政策委員会(MPC)が政策金利を発表する。日米ほどではないがポンド相場にとっては注目のイベントとなる。市場では4.50%での政策金利据え置きがコンセンサスとなっている。前回会合での金利引き下げでは7対2の票割れとなっていた。全員が利下げを主張していたが、ディングラ、マン両委員は50bpの大幅利下げを主張していた。早めの対応で金利を安定させたいとの意図があったようだ。今回は特にトランプ関税の影響といった不確実性の高い状況にあり、各委員の考え方が分かれることが予想される。3月26日には政府が春季予算案を公表する。緊縮財政や増税といった痛みをともなう施策が予想されており、金融サイドからの支援を求める意見も出てきそうだ。

 英中銀に続いて一連の米経済指標が発表される。経常収支(2024年 第4四半期)フィラデルフィア連銀景況指数(3月)新規失業保険申請件数(03/09 - 03/15)景気先行指数(2月)中古住宅販売件数(2月)など。経常収支は3300億ドルに赤字幅が拡大する見込み。新規失業保険申請件数は22.4万件と前回22.0万件からやや増加する見込み。フィラデルフィア連銀指数は9.0と前回の18.1からの低下が予想されている。景気先行指数は-0.2%と前回-0.3%から引き続き減速が示される見込み。中古住宅販売件数は年率換算395万件と前回の408万件から減少する予想。いずれも米経済の足腰が弱ってきていることが示される事前予想となっている。

 その他にも英ILO失業率(11-1月)、英雇用統計(2月)、ドイツ生産者物価指数(2月)、ユーロ圏建設業生産高(1月)、スイス中銀政策金利、スウェーデン中銀政策金利、香港消費者物価指数(CPI)(2月)、カナダ鉱工業製品価格(2月)、南ア中銀政策金利などが予定されている。スイス中銀は25Bp利下げ、スウェーデンと南アフリカは据え置きが予想されている。

 発言イベント関連では、ラガルドECB総裁の議会証言に続いて、センテノ・ポルトガル中銀総裁、ミュラー・エストニア中銀総裁、 レーンECBチーフエコノミスト、クノット・オランダ中銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁などの講演が多く予定されている。NY時間にはマックレム・カナダ中銀総裁の講演も予定されている。米主要企業決算はナイキ、フェデックス、アクセンチュア、レナーなどが注目される。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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