シカゴコーン市況=期近の主要限月は続伸、四半期在庫報告を受け買い優勢

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/05    453.00      459.25      444.00      457.25      + 4.00
  2025/07    459.50      466.00      450.75      463.25      + 3.25
  2025/09    435.00      438.25      429.25      434.75      - 0.50
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       650,045        454,518        1,843,995 (-  7,453)
注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(3月27日までの週)
 コーン:161万4406トン(前週改定値:153万8042トン)
 小 麦: 43万5644トン(前週改定値: 48万5068トン)
*米農務省発表の作付意向面積
 コーン:9532.6万エーカー(事前予想:9416.5万エーカー)
 全小麦:4535.0万エーカー(事前予想:4639.2万エーカー)
*米農務省発表の穀物四半期在庫(3月1日現在)
 コーン:81億5066万9000Bu(事前予想:81億9500万Bu)
 小 麦:12億3694万5000Bu(事前予想:12億2000万Bu)
*米気象庁発表の6−10日予報(4月6日−4月10日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る。雨量は平年を下回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る。雨量は平年を下回る。
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 コーンは期近の主要限月は続伸も他は小幅まちまち。終値の前営業日比は0.75セ
ント安〜4.00セント高。中心限月の5月限は4.00セント高の457.25セン
ト。

 米農務省(USDA)が発表した作付意向面積は事前予想通りの拡大となったが、こ
れで材料を織り込んだ形となった。その一方では、四半期在庫報告は前年を下回ったこ
とや、旧穀限月にとってブラジル産地の乾燥がサフリニャ(二期作)コーン生育に与え
る影響に対する警戒感も強気材料視された。
 5月限は 453セントで取引を開始した後は米農務省(USDA)発表の作付意向
と四半期在庫報告を控えて模様眺めの雰囲気が強まるなかジリ高となったが、欧州の時
間帯後半に軟化傾向を強めシカゴの時間帯には444セントの安値まで値を落とした。
ただ、今春の作付意向は事前予想通りの拡大となる一方、四半期在庫が事前予想を下回
ったことが好感されて459.25セントの高値まで浮上。高値から崩れることもな
く、高値圏を維持したまま引けを迎えた。
 米農務省(USDA)発表の3月27日までのコーン週間輸出検証高は161万
4406トンで前週改定値の153万8042トンを上回った。累計輸出検証高は
3395万7191トンと前年同時期の2591万7446トンを約31%上回ってい
る。
  USDA発表の25/26年度のコーン作付意向面積は前年度の作付面積9059
万4000エーカー、事前予想の平均値9416万5000エーカーを共に上回る
9532万6000エーカーだった。
 3月1日時点の米コーン四半期在庫は、前年同期の83億5237万8000Bu、
事前予想の81億9500万Buを共に下回る81億5066万9000Buだった。
 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは、30日には寒冷前線の影響で、コーンベルト南部および東部では
雹や強風が発生していたが、現在は低温のなか降雨は発生していない。ウィスコンシン
州北部およびミシガン州では暴風雪の影響で4分の1以上の世帯で停電している。
 寒冷前線の影響でアトランタ州中部および南東部の州では荒天となるもよう。プレー
ンズ中部上空には4月1日あたりから低気圧が広がるもよう。この低気圧は4月3日ま
でにはスペリア湖付近に位置する見込みで、これに伴いプレーンズの一部地域、中西部
では荒天になるだろう。この間はプレーンズ北部および中西部北部では降雪のほか、5
日間で100〜200ミリ程度の降雨がプレーンズ南東部からオハイオバレーにかけて
の地域で発生すると予想される。6日間予報については、4月5〜9日にかけてアリゾ
ナ州からダコタ州にかけて気温は平年を下回るだろう。また、五大湖周辺地域での雨量
は平年を上回る見通し。

 シカゴ小麦は期近が大幅反発。米農務省(USDA)発表の四半期在庫報告は事前予
想を上回る弱気な内容だったが、作付け意向面積が事前予想を下回ったことが強気材料
となった。また、米産地では乾燥が続いているうえ、今後も低温が続き小麦の生育に影
響する可能性も意識され買い優勢で運ばれた。
 中心限月の期近5月限は前日比8.75セント高の537.00セントで終了。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 プレーンズでは全体的に気温は低めのなか、降雨は発生しない模様。31日の最高気
温はノースダコタ州東部で4℃程度、テキサス州の多くの地域では21℃程度が見込ま
れる。現在、広い範囲に渡る土壌水分の乾燥が冬小麦にどの程度の影響を与えるか、注
視されている。一方、南部ではミシシッピーバレー南部からアパラチア南部にかけての
地域で荒天となっているが、他の地域では高温で温暖な天気となっている。テキサス州
南部および中部で最近作付された穀物はまとまった降雨を受けて土壌水分が回復し、
生育環境が改善している。
今日の材料
・米中西部では荒天や低温が広がり一部地域では停電が発生。
・米プレーンズでは広い範囲で土壌水分が乾燥傾向。
・米小麦産地および中西部の一部地域では低気圧の影響で今後天気は悪化へ。
・3月27日までのコーン週間輸出検証高は161万4406トンで前週改定値の
 153万8042トンを上回る。
・25/26年度のコーン作付意向面積は前年度の作付面積9059万4000エーカ
 ー、事前予想の平均値9416万5000エーカーを共に上回る9532万6000
 エーカー。
・3月1日時点の米コーン四半期在庫は事前予想の81億9500万Buを下回る
 81億5066万9000Bu。
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