シカゴ大豆市況=期近から大幅下落、米関税政策を受けた米輸出不安などで

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/05    1,011.00    1,020.25    1,005.25    1,011.50     -18.00
  2025/07    1,027.75    1,035.25    1,020.50    1,026.25     -18.75
  2025/08    1,024.50    1,032.75    1,018.25    1,024.50     -18.75
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       372,118        189,486         846,654  (- 6,714)

 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高(3月27日までの週)
 大 豆:41万3500トン(事前予想レンジ:10万〜50万トン)
 大豆粕: 9万3500トン(事前予想レンジ:15万〜40万トン)
 大豆油: 2万2900トン(事前予想レンジ: 2万〜  6万トン)
*米気象庁発表の6−10日予報(4月9日−4月13日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜上回る、雨量は平年を下回る〜平年並。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る、雨量は平年を下回る。
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 大豆は期近から大幅下落。終値の前営業日比は20.25セント〜8.75セント
安。中心限月の5月限は18.00セント安の1011.50セント。
 米トランプ政権が相互関税および自動車の輸入関税引き上げを発表したことを受け相
手国による報復関税の発動が警戒されたうえ、米国の輸出減退が懸念されて売り優勢で
運ばれた。米農務省(USDA)発表の週間純輸出成約高が引き続き低迷していること
も弱材料視された。

 期近5月限は米相互関税の発表を受けて寄り付きから大きく値を落として1011
セントで取引を開始。その後に浮上しながらもアジアの時間帯は1018セントが上値
抵抗線となった。欧州の時間帯を迎えると下値探りに転じ、シカゴの時間帯序盤には
1005.25セントの安値まで軟化。安値を付けた後に買い戻される動きが膨らみ
1020.25セントの高値まで値を切り上げながらも、その後は引けにかけて値を落
とす足取りが続き18セントと大きな下げ幅を記録して取引を終えた。
 米農務省(USDA)が発表した3月27日までの大豆週間純輸出成約高は41万
3500トンで前週の31万6600トンを上回った。
 今年度の累計純輸出成約高は4617万0300トンで前年度同期の4049万
1600トンを約14%上回っている。

*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは、全体的に低温となっている。低気圧と寒冷前線は中西部を離れつ
つあるが、オハイオバレーから五大湖周辺地域および中西部北部では降雨が発生。3日
の最高気温は米中西部北部では4℃前後、オハイオバレーでは21℃前後が見込まれ
る。
 現在、五大湖周辺地域を通過中の低気圧は東に向けて移動しており、4日にはカナダ
沿岸に達する見込み。ただ、週末には低気圧が次々と到来する影響で中西部南部では
まとまった雨量を伴う降雨が発生するだろう。なおこの雨に伴う雨量は100〜250
ミリが見込まれ、イリノイ州南部およびインディアナ州の一部地域まで降雨は達する見
込み。この雨は冬小麦及び最近作付された穀物にとっては冠水の恐れがある。一方、土
壌水分が乾燥気味のプレーンズではこの雨は慈雨になる見込み。なお4月7日にかけて
気温が低下するため降霜による影響が懸念される。
 6〜10日間予報に関しては4月8〜12日にかけて太平洋沿岸部からプレーンズに
かけての気温は平年並〜平年を上回るだろう。またほとんどの地域で雨量は平年以下〜
平年並にとどまる見込み。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 プレーンズでは南部では慈雨が発生。テキサス州では冬の間、乾燥に見舞われたう
え、ここ最近も少雨傾向となっていた。また同時に多くの地域で低温となっており、プ
レーンズ北西部の3日の最高気温は7℃以下にとどまっている。
 一方の南部ではケンタッキー州からテキサス州北部にかけて降雨が続いているが、雨
量は次第に減少。3日には南央部で鉄砲水を含む降雨となったうえ、局地的に竜巻が発
生。一方の南東部では暖かく降雨の発生は無いなか、農作業および穀物の生育が進行し
ている。
 大豆製品は大豆油は大幅安となった大豆の足取りに追随。3月26日の終値42.6
0セントから4月2日には48.50セントへと3月27日以降、大きく値を伸ばした
後の反動から下げ幅が大きくなった。一方の大豆粕は大豆油とのストラドルに絡んだ
買いが見られて浮上。小高く取引を終えた。
 大豆粕5月限は前日比0.80ドル高の288ドル。
今日の材料
・コーンベルトでは全体的に低温が続く。
・米中西部では今後、まとまった雨量を伴う降雨が発生し冠水リスクが高まる。
・米プレーンズでは少雨傾向に見舞われていた地域で慈雨発生。
・USDA発表の3月27日までの大豆週間純輸出成約高は41万3500トンで
 前週の31万6600トンを上回る。

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