【これからの見通し】ドル円は上値重く推移、貿易協議の進展待ちに きょうは米経済指標が盛りだくさん ドル円相場は月曜日の急伸を足元では解消する動きとなっている。月曜日には米中貿易協議が想定以上に好結果だったことが市場のドル買い・円売り反応を強めた。ドル円は145円台から148円台まで急伸した経緯があった。しかし、その後の3営業日は反落の流れが続いており、145円台まで押し戻された。足元でも146円付近と、上値を抑えられている。 米中貿易協議の合意は90日間の期限付きであり、今後の交渉次第では双方が強硬姿勢に戻るリスクを抱えている。また、米韓の為替協議の話題が昨日の円高のきっかけになったように、アジア諸国を中心に対米貿易黒字国への為替是正圧力についての思惑も台頭してきている。不確実性のあるトランプ発言のリスクには気を付けておきたい。 きょうは経済統計発表が目白押しとなる。米国では、生産者物価指数(PPI)(4月)、ニューヨーク連銀製造業景気指数(5月)、小売売上高(4月)、新規失業保険申請件数(05/04 - 05/10)、フィラデルフィア連銀景況指数(5月)が同時刻に発表されるほか、それらに続いて鉱工業生産指数(4月)、企業在庫(3月)、NAHB住宅市場指数(5月)などの発表が予定されている。 その他の指標も多い。欧州時間にはフランス消費者物価指数(確報)(4月)、ユーロ圏実質GDP(改定値)(2025年 第1四半期)、ユーロ圏鉱工業生産指数(3月)などが発表される。北米時間には上記の米指標のほかに、ブラジル小売売上高(3月)カナダ住宅着工件数(4月)、カナダ製造業売上高(3月)、カナダ卸売売上高(3月)メキシコ中銀政策金利(5月)などが発表される。 金融当局者の発言イベント関連では、チポローネECB理事、エルダーソンECB理事、デギンドスECB副総裁、パウエルFRB議長、ディングラ英中銀委員、バーFRB理事などのイベント参加などが予定されている。パウエルFRB議長はFRB主催トーマス・ラウバック研究会議で5年に一度の「金融政策見直し・枠組み見直し」についてスピーチする予定だ。米主要企業決算では、ウォルマート、アプライドマテリアルズなどが注目される。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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