円高の動きはやや落ち着く、欧州株は下げ渋り ドル円145円台後半で下げ一服=ロンドン為替概況

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
円高の動きはやや落ち着く、欧州株は下げ渋り ドル円145円台後半で下げ一服=ロンドン為替概況

 ロンドン市場は、円高の動きがやや落ち着いた。トランプ関税をめぐる動きに市場が疲弊するなかで、足元では今後の日米財務相会談で円安是正圧力をかけられることが警戒されているもよう。昨日の米韓通商交渉でのウォン高圧力が円にも波及する可能性に市場は疑心暗鬼になっているようだ。ドル円はロンドン朝方にかけて145.50割れ水準に安値を広げた。週明けの上昇を解消する水準となった。ただ、その後は欧州株の下げ渋りなどリスク警戒の一服もあって146円付近へ下げ渋っている。ユーロ円は163円台前半から半ばへ、ポンド円は193円台半ばから194付近へと下げ一服。ただ、豪ドル円は引き続き93円台半ばへと水準を下げている。円高の流れには根強いものがあるようだ。デギンドスECB副総裁は、ユーロ圏の金融安定性について「市場の混乱と大きな不確実性のなかでも健全性を維持している」とした。しかし、「急激な調整は、依然として無秩序になる可能性ある」と警戒感を残した。

 ドル円は146円付近での取引。東京早朝の146.75近辺を高値に円買いに押されている。ロンドン序盤にかけては145.49近辺まで下落した。しかし、売りが先行した欧州株が次第に下げ渋り、一部指数はプラスに転じている。リスク警戒の動きは落ち着いてきており、146円付近へと下げ渋っている。

 ユーロドルは1.12付近での取引。東京早朝の1.1173近辺を安値にドル安の動きが先行。ロンドン序盤には一時1.1228近辺まで高値を伸ばした。しかし、その後は上昇一服となり1.12を挟んだ水準で売買が交錯している。ユーロ円はドル円とともに下落。東京午前の164.07近辺を高値に、ロンドン朝方には163.27近辺まで安値を広げた。その後は163円台半ばへと下げ一服。対ポンドではややユーロ高となっているが、足元では値を戻している。ユーロ圏GDPは前期比が小幅下方改定されたが、鉱工業生産は予想以上の伸びとなり強弱まちまちだった。

 ポンドドルは1.32台後半での取引。東京午前の1.3259近辺を安値に買われ、ロンドン序盤には1.3305近辺に高値を伸ばした。しかし、その後は1.32台後半で方向感が定まらない展開となっている。ポンド円は東京早朝の194.78近辺を高値に下落、ロンドン朝方には193.53近辺に安値を広げた。その後は下げ一服となり194円付近へと下げ渋っている。ユーロポンドは0.8420台から0.8440台で売買が交錯。英GDPは予想を上回ったものの、鉱工業生産は弱含んだ。市場では今後のトランプ関税や英増税の影響を懸念する声もでていた。
 
minkabu PRESS編集部 松木秀明

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