【これからの見通し】週末発表の米格下げの影響はどうか、海外市場動向に注目

配信元:みんかぶFX
著者:MINKABU PRESS
【これからの見通し】週末発表の米格下げの影響はどうか、海外市場動向に注目

 先週末には米格付け会社ムーディーズがこれまで最高ランクだった米格付けを一段階引き下げた。米30年債利回りが4月以来の5%に上昇、米株先物が下落。為替市場ではドル売り反応がみられた。いわゆる米国売りや米国離れといった動きとなった。ただ、パニック的な動きにはなっていない。

 今回の格下げについて、ベッセント米財務長官は「格下げは織り込み済み」とコメントしている。市場ではごもっともなことと捉えられているもよう。格付け会社の発表に対する市場の信頼性はそれほど高くはないとの声も聞かれる。週明けの東京市場では次第にドル安の動きは落ち着いてきている。この後の海外市場での反応をまずは確認しておきたい。 

 この後の海外市場で発表される経済指標は、ユーロ圏消費者物価指数(HICP・確報値)(4月)、米景気先行指数(4月)など限定的。ユーロ圏消費者物価指数確報値の予想は前年比+2.2%、コア前年比+2.7%と速報値から変化はみられない見込み。米景気先行指数は前月比-0.9%と前回の-0.7%から引き続き弱含む見込みとなっている。

 発言イベント関連では、欧州委員会が春季経済予測を公表する。ミュラー・エストニア中銀総裁、ボスティック・アトランタ連銀総裁、ジェファーソンFRB副議長、ウィリアムズNY連銀総裁、シュレーゲル・スイス中銀総裁、ローガン・ダラス連銀総裁、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁などの講演やイベント参加が予定されている。アトランタ連銀主催イベントが開催され、米金融当局者の発言機会が多くなっている。また、政治関連では日本時間午後11時にトランプ米大統領とプーチン露大統領がウクライナ停戦をめぐって電話会談を行う予定。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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