ドル売り継続、米債利回り上昇など米国売りで ユーロやポンド買われる=ロンドン為替概況 ロンドン市場では、ドル売りが継続している。先週末にムーディーズが米格下げを発表した影響が続いている。米30年債利回りは一時5.02%と一段と上昇、米株先物は時間外取引で下落。為替市場ではドル売りの動きが続いている。ロンドン時間に入ると特にユーロドルやポンドドルなどの上昇が目立っている。ユーロドルは1.11台後半から1.12台後半へ、ポンドドルは1.33付近から1.34付近へと上伸している。クロス円でもユーロ円が163円台前半、ポンド円が194円台乗せまで高値を伸ばした。ドル円はロンドン朝方に144円台後半に安値を広げ、その後も145円付近では上値を抑えられている。この日公表されたEU春季経済予測では、2025・26年の成長率予測が引き下げられた。世界貿易見通しが弱まり、貿易政策の不確実性が高まったことが主な理由としていた。しかし、ユーロ買いの勢いには変化はみられなかった。豪ドルでもドル安や円安の動きがみられているが、中国経済指標の弱さもあって欧州通貨ほどは買われていない。 ドル円は144円台後半での取引。週明けオセアニア時間の145.55近辺を高値に、その後は振幅を伴いながらも上値重く推移している。ロンドン序盤にかけては安値を144.67近辺まで広げた。その後は145円付近まで反発する場面があったが、上値を抑えられて再び144円台後半で推移している。ロンドン時間は対欧州通貨を中心にドル売り圧力が広がっている。クロス円は反発している。 ユーロドルは1.12台後半での取引。オセアニア時間の1.1157近辺を安値に、東京市場では1.1180付近での揉み合いが続いた。しかし、ロンドン時間に入ると買いが強まっている。足元では1.1290付近へと高値を伸ばしてきている。ユーロ円は堅調。東京市場で162.15近辺に軟化する場面があったが、ロンドン時間には買いが広がっている。足元では高値を163.40近くまで伸ばしている。対ポンドではややユーロ高水準も売買が交錯する展開。 ポンドドルは1.33台後半での取引。オセアニア時間の1.3245近辺を安値に買われている。東京時間に1.33挟みで推移したあと、ロンドン時間には買いが強まっている。一時1.34台に乗せる場面もあった。ポンド円は192.70付近を安値に193円台前半までのレンジで揉み合ったあと、ロンドン時間には買いが強まっている。一時194円台乗せまで高値を伸ばした。ユーロポンドは0.8403-0.8428レンジの振幅で、ややポンドの上値が重く推移している。先週末の米格下げを受けて、週明けも米国売り商状が続いている。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
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