きょうの為替市場はドル売りが優勢となる中、ドル円も一時144.65円付近に下落する場面が見られた。NY時間にかけて下げ渋っているものの、145円台に入ると戻り待ちの売りオーダーも観測されている。 先週末の金曜日の終了間際に、ムーディーズが米国を格下げしたことがドル安を誘発している模様。ムーディーズは米国の格付けを最高ランクの「Aaa」から「Aa1」に引き下げた。この動きはフィッチとS&Pに続く。ムーディーズは声明で、近年における米連邦債務の急増と、他国よりも高い金利を理由に挙げている。 ドル円は4月22から5月12日までの上昇波の38.2%戻しが145.30円付近に来ている。現在はその水準を下回って推移しているが、完全に割り込むようであれば、50%戻しの144.25円付近が下値メドとして意識される。本日は21日線もその付近に来ている。 オプション市場では、ドル安を想定したポジションが増えており、ドル離れへの為替市場の構造変化を予測する動きは根強い。米中協議の進展を受けたリスク選好も一巡し、市場も次の展開に備えている中、ドル離れへの警戒は根強くあるようだ。その意味でも、今回のムーディーズの格下げはドルショート勢の背中を押している模様。 なお、日本時間23時のNYカットでのオプションの期日到来は現行付近には観測されていない。 19日(月) 現行付近にはなし 20日(火) 145.00(7.9億ドル) 145.50(10.3億ドル) 21日(水) 142.00 (8.8億) USD/JPY 144.98 EUR/USD 1.1257 GBP/USD 1.3367 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
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