NY原油市況=期近が小幅安、決め手材料難のなか比較的小幅な値動き

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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ニューヨーク原油(NYMEX)

              始 値     高 値   安 値  帳入値   前日比
  2025/06     62.68      63.17      62.19      62.56      - 0.13
  2025/07     62.15      62.63      61.48      62.03      - 0.11
  2025/08     61.50      61.97      60.89      61.44      - 0.05
  推定出来高        前日出来高      前日取組高 (前々日比)
     未入電              915,461             1,892,598   (+  4,449)
                    帳入値  前日比
ヒーティングオイル  2025/06     212.89    + 0.12
                   2025/07     209.41    + 0.28
改質ガソリン        2025/06     215.21    + 1.33
                   2025/07     210.48    + 1.07
注:4本値は立会い取引終了までの値段で、立会い取引終了後の電子取引の値段は含み
  ません。電子取引が立会い取引までの高値および安値を更新した場合、相場表の高
  値および安値と市況内の相場表の4本値は異なります。
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 ニューヨーク原油は期近が小幅安。終値の前営業日比は、期近2限月は0.13〜
0.11ドル安。その他の限月は0.05ドル安〜0.26ドル高。
 決め手となる材料に欠けるなか、イランの核開発を巡る米国とイランの交渉やロシア
とウクライナの停戦交渉に不透明感が強まることで地政学的リスクが意識される一方、
19日に発表された4月の中国の鉱工業生産が鈍化していたことで、世界最大の原油輸
入国である同国の石油需要に対する懸念が上値抑制要因となった。
 6月当限は小幅安で納会した。

 7月限は61.48〜62.63ドルで推移。米国の時間帯の前半にこの日の安値を
を付けたが、後半は切り返して62ドル台前半まで戻して引けた。
 イランの最高指導者、ハメネイ師はこの日、米国がイランの核開発を巡る交渉でウラ
ン濃縮活動停止を求めていることについて「大きな過ちだ」として、対米交渉に懐疑的
な見方を示した。
 欧州連合(EU)は、20〜22日にカナダで開催されている主要7カ国(G7)財
務相・中央銀行総裁会議で、海上輸送されるロシア産原油の取引価格上限を現行の60
ドルから引き下げるよう提起する方針。50ドル案が有力という。なおウクライナは
「30ドルが妥当」と主張している。

 EUと英国はこの日、米国の参加なしに、ロシアに対する新たな制裁を発表した。ロ
シア産石油などを輸送する第三国経由の189隻のタンカー(影の船団)を新たに制裁
リストに加え、港へのアクセスを禁止した。
 改質ガソリン、ヒーティングオイルは反発。原油に比べて基調が強くなり、期近のク
ラック・スプレッド(製品と原油のサヤ)が拡大した。

今日の材料
・米国がイランの核開発を巡る交渉でウラン濃縮活動停止を求めていることは大きな過
 ち=イランの最高指導者、ハメネイ師。
・G7で海上輸送されるロシア産原油の取引価格上限を50ドルに引き下げる案を提起
 へ=EU。
・ロシア産石油などを輸送する第三国経由の189隻のタンカー(影の船団)に入港禁
 止措置=EUと英国。

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