シカゴコーン市況=軒並み続伸、米産地の荒天やドル安、旺盛な需要から

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07    454.50      462.00      453.50      461.00      + 6.50
  2025/09    435.25      443.50      435.00      442.75      + 7.50
  2025/12    448.50      456.00      448.25      455.50      + 7.00
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       375,418        438,435        1,637,956 (+  6,106)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米エネルギー省発表の週間エタノール統計(5月16日までの週)
 生産量:日量103万6000バレル(前週比 4万3000バレル増)
 在 庫: 2494万4000バレル(前週比50万1000バレル減)
*米気象庁発表の6−10日予報(5月27日−5月31日)
 コーンベルト西部の気温は平年を下回る〜上回る。雨量は平年を下回る〜平年並。
 コーンベルト東部の気温は平年を下回る。雨量は平年を下回る〜平年並。
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 コーンは軒並み続伸。終値の前営業日比は1.75〜7.50セント高。中心限月の
7月限は6.50セント高の461セント。
 米産地での低温や強風・竜巻などの荒天や作付期が終了に近づくなか、夏場の天候リ
スクに対する警戒感が強まるなか買い優勢となった。また、エタノール生産量が増加し
たにもかかわらず在庫が減少するなど、好調なエタノール需要やドル売りの動きも買い
を支援する要因になった。7月限はこの日の上昇で今月2日以来となる終値ベースでの
460セント台を達成。
 7月限は454.50セントで取引を開始した後はシカゴの時間帯を迎えるまで模様
眺めの雰囲気が強く455セントを前後する小動きとなり、この中で453.50
セントの安値を付けた。シカゴの時間帯を迎えると上値探りに転じ、終盤には462
セントの高値に到達。高値を離れた後も460セントが下値支持線として意識され、高
値に近い水準で引けを迎えた。

 米エネルギー省が発表した5月16日までの週における1日当たりの平均エタノール
生産量は前週比4万3000バレル増の103万6000バレルだった。また、5月
16日時点のエタノール在庫量は前週比50万1000バレル減の2494万4000
バレルだった。

 米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは気温が低下。降雨はダコタ州から五大湖周辺地域に限られている。
コーンベルト西部での土壌水分の乾燥は概ね限られているため、すぐに気温の上昇が予
想されるものの、土壌水分の乾燥に耐えられるだろう。21日の最高気温はコーンベル
ト北部では10℃程度となる一方、ミズーリバレー南部では21℃前後まで上昇してい
る。
 米北部では今後数日は低温が続く見通し。一方、南部では気温が上昇するだろう。プ
レーンズ北部では22日朝方には広い範囲で降霜が発生するほか、週後半には五大湖周
辺北部でも降霜が見込まれる。一方、中西部、プレーンズなどではゆっくりと移動する
低気圧の影響で降雨が続き、5日間の雨量は25〜50ミリに達する見通しとなってい
る。なお、中西部南部での雨量は50〜100が見込まれるうえ、雷雨や強風、雹、局
地的な竜巻などの荒天となるもよう。
 6〜10日間予報では、5月26〜30日にかけてプレーンズ中部および南部から大
西洋沿岸南部にかけて気温は平年以下〜平年並となりそう。一方の雨量は中西部、プレ
ーンズを含む東部および南部では平年並〜平年を上回るだろう。
 シカゴ小麦は続伸。期近7月限は引き続き米産地での作柄低下が手掛かりとなって買
い優勢となった。また、米産地では強風や竜巻の発生も見られるなど、荒天となってい
ることや、コーン・大豆の堅調、ドル安も買い支援要因となった。
 中心限月の7月限は前日比3.25セント高の549.25セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。
 プレーンズではダコタ州で気温が低下するなか曇天が広がっているが同地ではこれま
で約1週間に渡って最高気温が10℃以下にとどまる日が続いている。プレーンズ北部
では土壌水分の改善が続き、冬小麦や春に作付された穀物の生育環境が改善している。
 一方、南東部では雷雨、強風および票の影響で被害が発生。ケンタッキー州では16
日の竜巻により被害が発生した後にもかかわらず、荒天に見舞われている。21日朝方
は東部では散発的な降雨または雷雨となる一方、極南部では高温多湿となり冬小麦の
成熟や夏穀物の生育ペースが上昇している。
今日の材料
・コーンベルトでは気温が低下。コーンベルト西部の土壌水分の乾燥懸念は後退。
・プレーンズ北部では22日朝方には広い範囲で降霜が発生するほか、週後半には
 五大湖周辺北部でも降霜発生か。
・中西部、プレーンズなどではゆっくりと移動する低気圧の影響で降雨が続き、
 5日間の雨量は25〜50ミリに達する見通し。
・5月16日までの週における1日当たりの平均エタノール生産量は前週比4万
 3000バレル増の103万6000バレル。

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