シカゴ大豆市況=軒並み反発、米政権によるEU関税措置の延期や大豆油高で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
   2025/07   1,061.25    1,067.75    1,059.00    1,062.50     + 2.25
   2025/08   1,057.00    1,062.50    1,055.00    1,058.00     + 2.00
   2025/09   1,043.00    1,047.50    1,041.00    1,042.00     + 0.25
   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       152,479       220,670        851,371   (-  1,158)

 注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所か
ら電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払
っていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後
4時現在の数値です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(5月22日までの週)
 大 豆:19万4904トン(前週改定値:22万5358トン)
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米農務省発表の週間大豆作付け進度報告(5月25日までの週)
 大 豆:作付け:76%(前週66%、前年66%、平年68%)
     発 芽:50%(前週34%、前年37%、平年40%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(6月2日−6月6日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を下回る〜上回る。
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 大豆は軒並み反発。終値の前営業日比は0.50〜3.25セント高。中心限月の7
月限は2.25セント高の1062.50セント。

 米トランプ大統領がEUからの輸入関税引き上げ日をこれまでの6月1日から7月9
日に延期すると発表したことが強気材料視された。また、キャノーラ油の在庫縮小懸念
を受け大豆油が堅調となったことも買いを支援した。ただ、米農務省(USDA)発表
の輸出検証高が振るわない内容だったうえ、ドル高傾向も見られたため上げ幅は限られ
た。

 期近7月限は1061.25セントで取引を開始。その後、地合いを引き締めシカゴ
の時間帯前半まで1062セントを下値支持線とするもちあいとなり、このなかで
1067.75セントの高値を付けた。高値に達した後は値位置を落としたものの、
1060セント割れに抵抗を見せる底堅い足取りが続きプラスサイドで取引を終えた。
 米農務省(USDA)発表の5月22日までの大豆の週間輸出検証高は19万
4904トンと、前週改定値の22万5358トンを下回った。累計輸出検証高は
4433万4628トンと、前年同時期の3994万8112トンを約11%上回って
いる。

 USDA発表によると、5月25日時点の米大豆作付進捗率は76%で、前年の
66%、平年の68%をともに上回った。また、発芽率は50%で、前年の37%、
平年の40%を上回った。

*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは気温が低下し曇天が広がるなか散発的な降雨も発生。これにより農
作業ペースは若干、鈍化している。
 中部および東部の荒天は今後、南下していく見込みで、米中部および東部では気温は
低いながら次第に雨は止む見込み。30日までに散発的な降雨または雷雨は南東部に限
られるだろう。プレーンズ南部から大西洋南部にかけての今後5日間の雨量は25〜
75ミリの見込み。
 6〜10日間予報に関しては、6月1〜5日間は全国的に気のは平年並〜平年を上回
るだろう。また雨量はミシシッピーバレーから東海岸にかけては平年以下〜平年並の見
込み。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、ネブラスカ西部以南でまとまった雨量を伴う降雨が発生。この降雨
は冬小麦、春に作付けされた穀物にとって慈雨となっている。また、プレーンズ北部で
も降雨により土壌水分が増加。この数週間でプレーンズの多くの地域で土壌水分が改善
している。
 米国南部ではテキサス州南部からフロリダ州にかけて高温多湿となっている。他の地
域では広い範囲で散発的な降雨または雷雨となり、農作業が鈍化または中断。
 大豆製品は、大豆油、大豆粕ともに堅調。大豆油は在庫縮小が懸念されてキャノーラ
油が堅調となったことが買い支援要因となった。
 大豆粕7月限は前日比0.10ドル高の296.30ドル。
今日の材料
・コーンベルトでは気温が低下し曇天が広がるなか散発的な降雨も発生。
・今後、コーンベルトでは米中部および東部では気温は低いながら次第に雨は止む
 見込み。
・プレーンズでは、降雨により乾燥状態は改善。
・5月22日までの大豆の週間輸出検証高は19万4904トンと、前週改定値の
 22万5358トンを下回る。
・5月18日時点の米大豆作付進捗率は66%で、前年の48%、平年の53%を
 ともに上回る。
・5月18日時点の米大豆発芽率は34%で、前年の25%、平年の23%を
 上回る。

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