金・銀午前=金は反発、ドル離れ見通しで需要根強い

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
【場況】
 金は反発。トランプ米大統領の不透明な関税政策を背景にドル離れが続くと見られて
いることや、米国がウクライナ支援を強めることによる軍事コストの拡大が金相場への
資金流入を後押ししている。最近のトランプ米大統領の発言にはウクライナ寄りの内容
が目立ち、停戦の仲介役から米国が手を引く可能性が意識されている。円相場が1ドル
=144円前半で円安・ドル高基調を維持していることも支援要因。
 ただ、ウイリアムズNY連銀総裁が、インフレが中銀目標から乖離し始めた場合「比
較的強力」に対応する必要があると述べたことはドル買いの手がかりとなっており、ド
ル建て現物相場の上値を圧迫している。インフレ率が加速した場合、米連邦準備制度理
事会(FRB)が利上げを再開する可能性が意識された。
 午前11時22分現在の前営業日比は、金標準が47〜70円高、金ミニが
32.5〜70.5円高、ゴールドスポットが578円高、銀が2.0円高。
 午前11時22分現在の出来高は、金が1万6863枚、金ミニが5849枚、ゴー
ルドスポットが759枚、銀が1枚。
【超長期債の動向に注目集まる】
 日本の超長期債利回りは再び上昇している。30年債利回りは前日比+5bpの
2.89%付近で推移。財務省が超長期債の需給に関するアンケートを出し、超長期債
の発行減額観測が高まったことが利回り低下に寄与したが、低下は一服している。財務
省は来月20日に債券市場参加者会合を開催し、超長期金利の上昇を議論する予定。上
田日銀総裁も超長期金利上昇を注意してみていきたいと述べるなど、日本の債券市場の
動向に注目が高まっている。
【ドル建て現物相場】
 金のドル建て現物相場は3315.29ドルまで強含んだ後に失速している。ウイリ
アムズNY連銀総裁が利上げ再開の可能性に言及したことが重し。午前11時19分現
在で、金が3307.83ドルで推移。

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