シカゴコーン市況=総じて反落、米産地の生育進行観測や小麦の大幅安で

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
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              始 値   高 値   安 値   帳入値    前日比
  2025/07    442.25      445.75      432.75      433.50      - 9.00
  2025/09    433.00      434.75      421.75      422.25      -11.00
  2025/12    448.50      450.00      437.75      438.00      -11.25

   単位:枚   推定出来高   前日出来高   前日取組高(前々日比)
   先物       410,285       484,410       1,639,965 (- 13,292)

注:4本値および出来高・取組高は、相場表と異なる場合があります。当該取引所から
電子取引を含む相場データの訂正が頻出しています。市況送信の際は細心の注意を払っ
ていますが、最新データは相場表でご確認ください。推定出来高は米国中部時間午後4
時の数字です。
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*米農務省(USDA)発表の週間純輸出検証高(6月5日までの週)
 コーン:165万6562トン(前週改定値:164万1722トン)
 小 麦: 29万0957トン(前週改定値: 55万3409トン)
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*米農務省発表の週間コーン作付け進度報告(6月8日までの週)
 コーン:作付け:97%(前週93%、前年94%、平年97%)
     発 芽:87%(前週78%、前年83%、平年87%)
     「良」以上:71%(前週69%、 前年74%)
     「劣」以下: 5%(前週 5%、 前年 5%)
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*米気象庁発表の6−10日予報(6月15日−6月19日)
 コーンベルト西部の気温は平年を上回る。雨量は平年並〜平年を上回る。
 コーンベルト東部の気温は平年を上回る。雨量は平年を上回る。
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 コーンは総じて反落。終値の前営業日比は11.25〜2.50セント安。中心限月
の7月限は9.00セント安の433.50セント。
 米産地での降雨を受け夏場の高温乾燥懸念が後退すると同時に、シカゴ日中取引終了
後に発表される作柄報告での生育進行観測が重石となった。また、ロシアとウクライナ
の捕虜交換を受け両国間の緊張高まりに対する警戒感が後退し小麦が大幅反落となった
ことも売りを呼ぶ要因になった。

 7月限は442.25セントで取引を開始。アジアの時間帯はじり高となり445.
75セントの高値に達する場面も見られたが、欧州の時間帯以降は軟化に転じ引けにか
けて下値探りとなった。引け間際に432.75セントの安値を記録した後、安値に近
い水準で終了。

 米農務省(USDA)発表の6月5日までのコーン週間輸出検証高は165万
6562トンと、前週改定値の164万1722トンを上回った。累計輸出検証高は
5030万2217トンと、前年同時期の3913万4232トンを約29%上回って
いる。
 USDAによると、6月8日時点のコーン作付進捗率は97%と平年並で前年の
94%を上回った。また、発芽率は87%と平年並で前年の83%を上回った。
作柄のうち良以上は71%で前週より2%上昇、劣以下は5%で前週と同率だった。
*米国産地の天気概況は以下の通り(米農務省の農業天気ハイライトを要約)。
 コーンベルトでは気温が平年を下回りコーンおよび大豆の発芽および生育ペースが鈍
化。9日の最高気温は五大湖周辺地域が21℃以下、ミシシッピーバレー中部付近が
26℃前後となっている。加えて、オハイオバレー及び五大湖周辺地域では降雨となっ
ており、農作業のペースが鈍化している。
 今週は半ばから後半にかけてモンタナ州から五大湖周辺地域にかけて降雨が発生する
ほか、強い寒冷前線が到来する見込み。ノースダコタ州からニューイングランド州北部
にかけての地域では13日までに最高気温は21℃以下まで低下するだろう。
 6〜10日予報に関しては6月14〜18日間はほとんどの地域で気温および雨量は
平年並〜平年を上回るだろう。

 シカゴ小麦は大幅下落。ロシア・ウクライナの捕虜交換を受けて高まっている両国の
緊張緩和期待で供給不安が後退したことが弱材料となった。
 日中取引終了後に発表された作柄報告での春小麦の作柄は良以上は53%で前週の
50%からは改善したが、前年の72%を大幅に下回り、依然として作柄は低迷してい
る様子が示された。
 期近の主要限月7月限は前日比12.75セント安の542セント。
*米小麦産地の天気概況は以下の通り(米農務省の天気概況及び予報を要約)。

 プレーンズでは、モンタナ州以外で気温は平年以下まで低下。モンタナ州では9日に
は広い範囲で最高気温が32℃前後に達しているが、レッドリバーバレー北部およびそ
の周辺地域の最高気温は21℃以下に留まっている。一方、プレーンズ南部では降雨が
発生し、冬小麦の収穫を含む農作業のペースが鈍化。
 米国南部では荒天となり農作業が停滞。一部地域では降雨過多となっており、冬小麦
の成熟および収穫が遅延。9日にはテキサス州東部からジョージア州南部にかけての地
域で降雨となっている。
今日の材料
・コーンベルトでは気温が平年を下回りコーンおよび大豆の発芽および生育ペースが
 鈍化。
・コーンベルトの9日の最高気温は五大湖周辺地域が21℃以下、ミシシッピー
 バレー中部付近が26℃前後。
・6月5日までのコーン週間輸出検証高は165万6562トンと、前週改定値の
 164万1722トンを上回る。
・6月8日時点のコーン作付進捗率は97%と平年並で前年の94%を上回る。
・6月8日時点のコーン発芽率は87%で平年並、前年の83%を上回る。
・6月8日時点のコーン良以上の作柄は71%で前週より2%上昇。

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