[今日の視点]石油=売り買い交錯か、ドル安は原油市場でテーマ化するのか

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
 国内市場は売り買い交錯か。2025年11月限で200円安〜200円高程度を想
定する。イランとイスラエルの12日間戦争が終了した後の海外原油の動意は鈍く、メ
リハリのない値動きが続いている。円相場は1ドル=144円ちょうど付近で推移し、
前日の引け水準とほぼ変わらず。
 ドルインデックスは96.77まで低下し、2022年以来の低水準となった。世界
的なドル離れや米国離れが鮮明となっている。イランとイスラエルの交戦を受けて一時
的にドルは買われる場面はあったが、大きな流れは何も変わっていない。
 トランプ米大統領は2期目の就任前にドルを放棄するような国を許さないと述べ、ド
ル離れをけん制していたが、意味のわからない関税政策や、政府効率化省(DOGE)
を中心とした財政健全化策を放棄することで、ドル安を後押ししている。トランプ米大
統領の大型減税法案で米国の債務残高が膨らむことがほぼ確実であることもドル売りを
誘っており、ドル安がドル建てで取引されるコモディティを押し上げる可能性は想定し
ておくべきだろう。ドル安が加速すると、米国の物価が上昇し追加利下げが困難となる
うえ、設備投資コストが膨らみ、原油を含めた生産を圧迫する。米国は世界最大の産油
国であり、ドル安がテーマ化した場合の影響は大きいだろう。
 時間外取引でニューヨーク原油8月限は前日比0.16ドル安の64.95ドルで推
移。本日これまでのレンジは64.83〜65.02ドル。
<今日の予定>
◆ 日本 ◆
【経済】08:50 短観 概要及び要旨 6月調査(日本銀行)
【経済】14:00 新車登録台数 2025年6月(自販連)
【経済】14:00 軽自動車新車販売速報 2025年6月(全軽自協)
【発会】--:-- プラッツドバイ原油 2026年9月限(東京商品)
【発会】--:-- ゴムTSR20 2026年7月限(大阪取引所)
◆ 中国 ◆
【経済】10:45 製造業購買担当者景況指数 2025年6月(財新)
◆ 香港 ◆
【休日】--:-- 香港特別行政区成立記念日
◆ ユーロ圏 ◆
【経済】17:00 製造業購買担当者景況指数 2025年6月確報(Markit)
【経済】18:00 消費者物価指数 2025年6月速報(EUROSTAT)
◆ ドイツ ◆
【経済】16:55 雇用統計 2025年6月(連邦雇用庁)
◆ スイス ◆
【経済】15:30 小売売上高 2025年5月(連邦統計局)
◆ アメリカ ◆
【経済】23:00 建設支出 2025年5月(商務省)
【経済】23:00 製造業景況指数 2025年6月(ISM)
【工業】7/2 05:30 週間石油統計(API)
◆ カナダ ◆
【休日】--:-- 建国記念日
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