石油週間展望=OPEC+発表で戻りは短命、イラン再攻撃の可能性には注意

配信元:MINKABU PRESS
著者:MINKABU PRESS
           [7月14日からの1週間の展望]
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         週間高低(カッコ内は日付)     7 月 7 日〜 7 月 11 日
                始  値    高  値        安  値       帳入値    前週末比
ガソリン  先限   78,000    78,000( 7)    78,000( 7)   78,000         ±0
灯  油  先限   81,000    81,000( 7)    81,000( 7)   81,000         ±0
原  油 12月限  58,150    60,770(10)    57,440( 7)   59,600      +1,460
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                                        7 月 7 日〜 7 月 11 日
<海外原油> 週間4本値 始 値  高  値    安 値     終 値   前週末比
  NY原油  8 月限     65.70    68.94( 9)  65.40( 7)  68.45      +1.45
ブレント原油  9 月限     67.64    70.71( 9)  67.22( 7)  70.36      +2.06
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11日 東京時間の午後3時15分現在 ドル・円 146.79 前週末比 2.57円の円安
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【前週のレビュー】ニューヨーク原油は暴落後の水準固めから戻り基調。8月限は
78.40ドルから64.0ドルまでの下げ幅の23.6%戻し(67.40ドル辺
り)を達成しており、目先は38.2%戻し(69.50ドル辺り)、70ドルの節
目、61.8%戻し(71.20ドル辺り)が次の上値目標となるとした。

【NY原油は戻りは短命で上げ幅失くす】
 ニューヨーク原油は米独立記念日明け後の週前半は戻したものの、10日の急落でそ
の上げ幅の大半を失った。ここまでの高値は9日の68.94ドルで前述の38.2%
戻し(69.50ドル辺り)に届かずに反落した。安値は10日の66.45ドルとな
り、一代安値54.13ドルから一代高値78.40ドルまでの上げ幅の半値押し
(66.27ドル辺り)水準に再び下押しされている。このまま半値押し水準を維持で
きるか否かがチャート上の焦点だ。期近8月限は22日が納会となるため、その前にも
う一度買い直されるのか、9月限への限月移行の商いが中心になるのかで、7月14日
からの週のセンチメントは大きく変わるため、それを見極めたい。本稿執筆時の11日
は午前に67ドル台に乗せる場面もあったが、午後には66ドル台後半まで再び軟化し
ている。

 材料的には、石油輸出国機構(OPEC)プラスの主要8カ国が9月も自主減産枠を
縮小して、9月も日量54万8000バレルの増産を決定したことが圧迫要因となっ
た。主要8カ国は4月以降、断続的に自主減産枠を縮小してきたが、これで減産枠がな
くなることで、10月については減産枠を使った増産は見送られることになるが、これ
をブルームバーグ通信が報じたことで、10日の相場で一時的に無駄に急伸する場面が
あった。しかしすぐに9月の増産にまともに反応する動きとなり、それ以上の急落とな
った。

 イランの核開発関連では、ニューヨーク・タイムスによると、イスラエルはイランが
保有している濃縮度60%のウランの一部が6月の米国とイスラエルによる攻撃を回避
し残存していると分析しており、再びイスラエルによるイラン攻撃の可能性が懸念され
ている。イスラエルの高官は、同紙の記事の中で「イランが残存ウランを回収しようと
すれば確実に察知できる。施設を再攻撃する時間的余裕もある」と述べた。実際に攻撃
が実施されれば、再び突発高の可能性もあるため注視して行きたいところ。

 「トランプ関税」問題に関しては、50%としたブラジルを除き、トランプ大統領が
貿易相手国に送付した書簡に記載された関税率が4月2日に発表されたものとほぼ同水
準だったことで、そこまで大きな波乱要因とはなっていない。ただ、後述するようにド
ル高傾向が鮮明となっているため、原油にはやはり上値抑制要因となっている。

 外部要因を見ると、ニューヨークダウ平均株価は4万4000ドル台で高値圏のもみ
合いの様相となってきた。
 ドルインデックスは7月1日に95ポイント台後半で底入れする形となり上昇傾向が
続いており、直近は97ポイント台半ばまで戻している。

【2030年も世界石油需要の増加傾向続く見通し=OPEC】
 直近の相場への影響は大きくないが、10日にOPECが世界石油見通し(WOO)
2025を発表した。26年から29年まで4年間の世界の原油需要見通しを前年から
下方修正するなか、2030年は据え置いた。2025年が日量1億0500万バレ
ル、26年を同1億0630万バレルとしているが、2030年は同1億1330万バ
レルとさらに増加する見込み。2020年代に需要がピークアウトするとの見方もある
なか、強気の見方を維持している。

【東京原油のテクニカル分析】
 東京原油の6番限である12月限はそれまで上値抵抗となってきた21日移動平均線
でもあるボリンジャーバンドの中心線(5万9920円辺り)やそれに近い6万円の節
目を一時上回ったものの、直近は再びそれを下回って引けている。

【NY原油、ブレント原油のテクニカル分析】
 ニューヨーク原油8月限は6月下旬の暴落以降、ボリンジャーバンドの中心線
(67.83ドル辺り)を跨いだ展開が続いており、直近は大陰線で再びそれを割り込
んだ。

 ブレント原油9月限もこれまで上値抵抗となってきたボリンジャーバンドの中心線
(70.05ドル辺り)を一時的に上回ったものの、直近は再びそれを大きく割り込
み、70ドル台乗せは短命に終わった。

<当面の予定>
14日【経済】機械受注 2025年5月(内閣府)
   【経済】鉱工業生産指数 2025年5月確報(経済産業省)
   【経済】第3次産業活動指数 2025年5月(経済産業省)
   【経済】中国貿易収支 2025年6月(税関総署)
   【休日】仏革命記念日

15日【経済】小売業販売額 2025年5月確報(経済産業省)
   【経済】中国住宅価格指数 2025年6月(国家統計局)
   【経済】中国国内総生産 2025年4-6月期(国家統計局)
   【経済】中国小売売上高 2025年6月(国家統計局)
   【経済】ユーロ圏鉱工業生産 2025年5月(EUROSTAT)
   【経済】独景況感指数 2025年7月(ZEW)
   【経済】米消費者物価指数 2025年6月(労働省)
   【経済】米製造業景況指数 2025年7月(ニューヨーク連銀)
   【工業】米週間石油統計(API)
   【工業】石油輸出国機構(OPEC)月報

16日【工業】原油・石油製品供給統計週報(石油連盟)
   【工業】石油製品給油所小売価格調査(資源エネルギー庁)
   【経済】ユーロ圏貿易収支 2025年5月(EUROSTAT)
   【経済】英消費者物価指数 2025年6月(国立統計局)
   【経済】英小売物価指数 2025年6月(国立統計局)
   【経済】英生産者物価指数 2025年6月(国立統計局)
   【経済】米住宅ローン申請指数(MBA)
   【経済】米生産者物価指数 2025年6月(労働省)
   【経済】米鉱工業生産・設備稼働率 2025年6月(FRB)
   【経済】米地区連銀経済報告・ベージュブック(FRB)
   【工業】米週間石油統計(EIA)

17日【経済】貿易収支 2025年6月速報(財務省)
   【経済】対外及び対内証券売買契約等の状況 7月6日-7月12日(財務省)
   【経済】ユーロ圏消費者物価指数 2025年6月確報(EUROSTAT)
   【経済】英雇用統計 2025年6月(国立統計局)
   【経済】米小売売上高 2025年6月(商務省)
   【経済】米新規失業保険申請件数(労働省)
   【経済】米輸出入物価指数 2025年6月(労働省)
   【経済】米製造業景況指数 2025年7月(フィラデルフィア連銀)
   【経済】米企業在庫 2025年5月(商務省)
   【経済】米対米証券投資 2025年5月(財務省)

18日【経済】消費者物価指数 2025年6月(総務省)
   【経済】ユーロ圏国際収支 2025年5月(ECB)
   【経済】独生産者物価指数 2025年6月(連邦統計庁)
   【経済】米住宅着工・許可件数 2025年6月(商務省)
   【経済】米消費者信頼感指数 2025年7月速報値(ミシガン大)
   【商品】米建玉明細報告(CFTC)
     【工業】全米石油堀削稼動数(米ベーカーフューズ)

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