【これからの見通し】トランプ発言で相場荒れるもドル高の流れは維持、きょうは米小売売上高 昨日のNY市場ではトランプ大統領のパウエルFRB議長解任に関する報道で相場が荒っぽい値動きを示していた。ドル円相場は、東京市場で一時149円台乗せまで上昇も、その後は上値を抑えられていた。トランプ米大統領がパウエルFRB議長を解任との報道が流れると、一気にドル安に傾き146.90付近まで安値を広げた。しかし、トランプ大統領がこれを否定したことで148円付近まで反発した経緯がある。そして、きょうの東京市場では再び買いが広がっており148円台後半へと値を戻している。ドル指数は、10+21日線の水準でサポートされており、7月に入ってからの上昇の流れを維持している。 トランプ発言とともに、今週は米経済統計にも注目が集まっている。米CPIと米PPIの発表を終えて、きょうは6月の米小売売上高が発表される。市場予想は前月比+0.1%、自動車除く前月比+0.3%といずれもプラスに転じることが想定されている。昨日の乱高下を経て、ドル高トレンドが定着するのかどうか、結果を確認したいところだ。 この後のロンドン市場では、ポンド相場についても注目したい。先ほど発表された英雇用統計では3-5月のILO失業率が4.7%と前回および市場予想の4.6%から上昇していた。有給従業員は4.1万人減と前回の2.5万人減から再び減少した。ただ、前回値は10.9万人減から上方修正されており、ポンド売り反応は比較的軽微にとどまっている。ロンドン勢が英雇用市場の弱さを蒸し返すのかどうかをチェックしておきたい。 その他の指標発表予定では、米経済指標が多い。香港雇用統計(6月)、ユーロ圏消費者物価指数(HICP・確報値)(6月)、カナダ国際証券取扱高(5月)などの発表に続いて、日本時間午後9時30分には米小売売上高(6月)、米輸入物価指数(6月)、米輸出物価指数(6月)、米新規失業保険申請件数(07/06 - 07/12)、米フィラデルフィア連銀景況指数(7月)、同午後11時には米企業在庫(5月)、米NAHB住宅市場指数(7月)、明日午前5時には対米証券投資(5月)などが予定されている。 発言イベント関連では、ビルロワドガロー仏中銀総裁、クーグラーFRB理事、デイリー・サンフランシスコ連銀総裁、クックFRB理事、ウォラーFRB理事などの講演やインタビュー、イベント参加が予定されている。米企業決算発表は、ネットフリックス、ペプシコ、USバンコープなどが注目される。 minkabu PRESS編集部 松木秀明
みんなの株式をはじめ、株探、みんかぶFX、みんなの仮想通貨など金融系メディアの 記事の執筆を行う編集部です。 投資に役立つニュースやコラム、投資初心者向けコン テンツなど幅広く提供しています。